岩手県 / 東北地方 / 死者・霊魂の化身 / 分類:正体不明・怪異譚系

カカベ

かかべ
単一資料
蝶や蛾になって帰ってくる、という発想が、静かで良いと思う。

紫波郡(現・紫波町を含む地域)に伝わるカカベは、死者の霊魂が蝶や蛾の姿を借りて現れたものとされる。座敷童子や河童のように広く知られた妖怪ではなく、地域資料の中で名前だけが伝わっている性格が強い。姿を変えて「戻ってくる」という発想そのものは、東北各地の霊魂観・オシラサマ信仰とも通じるところがあると思う。佐々木喜善が『紫波郡昔話』をはじめ、紫波・和賀・岩手・胆沢郡の昔話を採録しているが、カカベ個別の詳しい状況(いつ、どのように現れるとされたか等)まではまだ十分に追い切れていない。

おまけ(台帳データ)
伝承地
岩手県紫波郡(現・紫波町を含む地域)
別名・異名
特になし(確認できていない)
時代
伝承の時期は未確認
動物との関係
特に確認できていない
類似・関連妖怪
オシラサマ(岩手県)、死者の魂が虫や鳥の姿を取るという各地の霊魂観
学術的解釈
死者の霊魂が動物(特に蝶・蛾)の姿で現れるという観念は、日本の霊魂観の中でも広く見られる型とされる
柳田國男やなぎたくにおの見解
この妖怪について具体的に言及した記述は確認できていない
小松和彦こまつかずひこの見解
この妖怪について具体的に言及した記述は確認できていない
現代文化
現時点では観光・創作面での展開はほとんど見られない
伝承の現況
地域資料の中で名前が伝わる程度で、詳細な現地調査はまだ手薄