岩手・遠野の座敷童子は、旧家の奥座敷に棲むという童の姿の霊で、いる家は栄え、去った家は没落するとされる。柳田國男やなぎたくにお『遠野物語』第十七話・第十八話に記録が残り、佐々木喜善の聞き取りによって輪郭がはっきりしている。五、六歳ほどの子どもの姿、おかっぱ頭に赤い顔。夜中に枕返しまくらがえしをする、廊下を足音が走る。直接人を害することはない、というのがこの妖怪の一番の特徴だと思う。対処法は、ただ迎え入れて丁重に扱うこと。粗末にしないこと。二戸市の金田一温泉には、今も座敷童子に会える宿として知られる旅館がある。