土蜘蛛は、朝廷に従わなかった大和の土豪たちを指す蔑称が、後に巨大な蜘蛛の妖怪として物語化されたもの。『日本書紀』には手足が長く体の低い異形の民として記され、後世の説話では源頼光みなもとのよりみつが退治したという巨大蜘蛛の姿で語られるようになった。実在の人々への蔑称が、時代を経て妖怪の姿に転じていったという成り立ちそのものが、この妖怪の一番の見どころだと思う。