音漏らし虫は、耳に何かを着けた人の、聴こえ方の感覚を少しずつ狂わせる。自分には適切な音量に聴こえているのに、外にははっきりと漏れている。その差に気づけなくなることが、この妖怪の仕業である。取り憑かれた本人は、周囲が自分を避けている理由が分からない。誰も直接は言ってくれないからである。音漏らし虫は、注意しにくいという状況そのものを利用して、長く居座り続ける。ときどき音量を一段下げてみる。それだけで、この妖怪は薄くなる。
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