階段を降りきったと思って足を出したら、もう一段あった。階段一段鬼は、最後の一段だけを人の記憶から消す妖怪だとされる。洋風建築が入ってきた明治以降、階段の下に住み着いたという。逆に、まだ一段あると思って足を出したら床だった、という失敗も起こす。踏み外しの瞬間、心臓が一度だけ強く鳴るあの感覚が、この妖怪の好物である。
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