言われ弱鬼は、人が評価される場所に居着く。評価面談の席、指摘を受ける場、フィードバックの時間。そこに座った者は、人を評価するときは遠慮がないのに、自分が評価される番になると途端に弱くなる。他人の失敗には、はっきりと意見を言う。しかし自分の失敗を指摘されると、傷ついた顔をするか、理由を並べて反論する。この非対称に、言われ弱鬼自身は気づいていない。周囲は次第に、言われ弱鬼に何かを指摘することを避けるようになる。指摘しても状況が変わらず、気を遣う分だけ損をするからである。言われ弱鬼は、誰からも指摘されなくなったことを、自分が正しく振る舞えている証だと思い込んでいく。
他人には厳しく、自分への指摘だけを受け取れなくさせる。誰も注意してくれなくなった状態を、正しくやれている証だと勘違いさせる。一体になれば、成長する機会そのものを失う。
小物の妖怪は、悪戯好きだと思って可愛がりながら、うまく付き合えばいい。だが大妖怪は違う。絶対に一体になってはならない。