アイヌのユカラに語られるコロポックルは、姿を見せることがほとんどない。フキの葉を傘にするほど小さな体で、夜のうちにそっと魚や道具を置いていくという。人間を脅かす話がほとんどないというのも、この妖怪の性格をよく表している気がする。強さで語られる妖怪が多いなかで、コロポックルは気配で語られる。姿を見ようとして覗いた者との縁が切れた、という話が伝わっているのも、案外リアルだと思う。見たい、と思った瞬間に離れていくものは、妖怪に限らずある。