妖怪図鑑 / 全国区 / 水の妖怪(全国区) / 分類:自然由来

河童

かっぱ
複数確認
47都道府県のほぼすべてに、名前を変えて存在している妖怪、というのはかっぱくらいだと思う。
河童(かっぱ)の想像画。川を泳ぐ緑色の河童。背には甲羅、頭には皿。岸辺では村人たちが指差して騒いでいる。一見坊の【日本妖怪学体系】

河童は川や池に棲むという、日本で最も広く分布する妖怪。頭の皿に水がある間は怪力を発揮するが、皿の水が切れると力を失うとされる。相撲を好み、人や馬を川に引き込む一方、骨接ぎの技術を人間に伝えたという恩返し譚も各地に残る。呼び名は地方によって大きく異なり、九州ではガラッパ、ひょうすべ、セコ、東北ではメドチなど、方言のように分布している。きゅうりを供えて機嫌を取る、皿の水をこぼさせて弱らせるといった対処法は全国でほぼ共通している。今回の台帳でも、高知の猿猴、佐賀のひょうすべ、大分のセコなど、地方名の違う河童の親戚が各地のページに登録されている。

おまけ(台帳データ)
伝承地
全国の河川・池沼(呼称・伝承内容は地方ごとに異なる)
別名・異名
メドチ・ガラッパ・ひょうすべ・エンコウなど地方ごとに多数の呼称がある
時代
記録は中世以降だが、水神信仰との結びつきはさらに古いとされる
動物との関係
特に確認できていない
類似・関連妖怪
各地の河童系妖怪(猿猴・ひょうすべ・セコ・ガラッパなど)はすべて河童の地方的変異とされることが多い
学術的解釈
水難事故の擬人化、水神信仰の零落れいらく形など複数の解釈があり、柳田國男やなぎたくにお・石田英一郎らが体系的に論じている
柳田國男やなぎたくにおの見解
『妖怪名彙ようかいめいい』で各地の呼称・伝承を整理。水神信仰が零落れいらくしたものという立場から、河童を体系的に論じている
小松和彦こまつかずひこの見解
この妖怪について具体的に言及した記述は確認できていない
現代文化
日本の妖怪の中で最も広くキャラクター化され、ご当地マスコットとしても全国で使われている
伝承の現況
各地で今も観光資源として現役。河童のいる川、という看板は全国に無数にある