一反木綿は、夜道を飛び回り、人に巻きついて窒息させる、あるいはさらって連れ去るという、白い布の姿をした妖怪。鹿児島県の伝承がもとになっており、実際の民話では人を襲う不気味な存在として語られている。一方で水木しげるの『ゲゲゲの鬼太郎』では、鬼太郎を乗せて空を飛ぶ頼れる仲間として描かれ、九州弁で喋る陽気なキャラクターとして親しまれている。伝承上の怖さと、創作上の親しみやすさが、これほど極端に分かれた例も珍しいと思う。