骨女は、鳥山石燕『今昔画図続百鬼』(1779年)に描かれた、骸骨の姿をした女性の妖怪。牡丹の模様の提灯を提げ、夜更けに恋しい男の家へ通うという姿で描かれている。石燕の解説文によれば、これは浅井了意の怪談集『伽婢子』に収められた「牡丹灯籠」の女の亡霊・弥子を典拠としている。物語では、萩原新之丞という男が美女の姿の弥子と出会い、夜ごと情事を交わすが、ある晩、隣家の老人がそれを覗き見ると、新之丞が抱き合っていた相手は骸骨だった、という筋立てである。艶やかな美女と白骨という正反対のものが同一の存在として描かれる、江戸期の怪談に典型的な「執念霊」の型を示す。特定の土地や実在の人物に紐づく伝承ではなく、恋慕にまつわる亡霊の姿を視覚化した図像的な妖怪と位置づけられる。