話盛り狸は、同じ出来事を話すたびに、少しずつ大きくする。最初は「ちょっと待たされた」だった話が、次第に「一時間以上待たされた」になる。話盛り狸本人は、話を面白くしたいだけで、噓をついているとは思っていない。しかし、同じ話を何度も聞いた者は、どこまでが本当かを、次第に信じられなくなる。話盛り狸が本当に大変な目にあった時、その話は、もう誰にも本気で受け取られない。盛り続けた分だけ、本当の話の重みが軽くなっていく。
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