要点:十味敗毒湯は、荊芥・防風・独活・桔梗・川芎・柴胡・桜皮などから構成される処方で、解毒作用や排膿作用があるとされ、膿疱を伴う皮膚疾患に対して古くから使われてきた。
「膿疱=熱と毒」という東洋医学の見立てを最初に聞いたときは新鮮だった。
十味敗毒湯とは
十味敗毒湯は、荊芥・防風・独活・桔梗・川芎・柴胡・桜皮などから構成される処方で、解毒作用や排膿作用があるとされ、膿疱を伴う皮膚疾患に対して古くから使われてきた。
東洋医学から見た膿疱
東洋医学では、膿疱を「熱」と「毒」が体内にこもった状態として捉える。炎症を冷まし(清熱)、たまったものを外に出す(排膿・解毒)というのが、この系統の処方の基本的な考え方になる。西洋医学が「どの分子を止めるか」で薬を選ぶのに対し、まったく別の座標軸で組み立てられている。
実際の使われ方
内科医向けの皮膚疾患漢方治療の資料でも、掌蹠膿疱症を含む膿疱症に対して十味敗毒湯が、三物黄芩湯などと組み合わせて紹介されている。単剤で使うより、他の処方と組み合わせる形が想定されている点も特徴になる。
黄連解毒湯との使い分け
黄連解毒湯は、体内の熱や炎症を鎮める清熱解毒の処方として位置づけられ、赤みや熱感の強い皮疹に用いられることが多い。同じ「清熱」でも、十味敗毒湯が膿の排出に重心があるのに対し、黄連解毒湯は熱そのものを冷ますほうに寄っている。
自己判断を避ける理由
どちらも体質(証)を見た上での処方になるため、市販の同名商品を自己判断で使うより、漢方に詳しい医師の診察を受けるのが前提になる。生薬の一つひとつに役割があると知ると、漢方が「なんとなくの民間療法」ではなく体系だったものに見えてくる。
よくある質問
十味敗毒湯はどんな処方ですか?
荊芥・防風・独活・桔梗・川芎・柴胡・桜皮などから構成され、解毒作用や排膿作用があるとされ、膿疱を伴う皮膚疾患に古くから使われてきました。
市販品を自分で買ってもいいですか?
体質(証)を見たうえでの処方になるため、漢方に詳しい医師の診察を受けるのが前提とされています。