要点:掌蹠膿疱症の治療期間は平均3〜7年とされている、という報告がある。
「治るまでどれくらいかかりますか」と聞かれたら、正直「人によって全然違う」というのが答えになる。けれど、資料に書かれている一般的な経過と、わたし自身の経過を並べておくことは、判断材料になると思う。
掌蹠膿疱症の治療期間は平均3〜7年とされている、という報告がある。これは決して短い数字ではないし、この数字だけを見て気持ちが沈んだ経験がある人も多いと思う。ただ、これは「3〜7年間ずっと症状が強い」という意味ではない、という点は誤解されやすいので先に書いておきたい。
実際の経過は、良くなる、また膿疱が出る、治療で症状を抑える、徐々に再発の間隔が長くなる、というサイクルをたどることが多いとされている。つまり「一直線に治っていく」のではなく、波を繰り返しながら、その波が少しずつ小さく・遠くなっていくイメージに近い。長期的には自然に治るケースも多いと報告されている一方で、その「長期的」がまさに年単位になる、という理解でいる。
扁桃炎・副鼻腔炎・歯周炎などの病巣感染や、金属アレルギーが関係している人では、それらへの治療によって改善する場合がある。一方で原因を特定できないケースも多く、その場合は皮膚症状をコントロールしながら経過を見ていくことになる。「原因が分からない=治療の手段がない」ではなく、原因探しと並行して、症状を抑える治療は進められる、というのがこのサイト全体の立場でもある。
胸の中央や鎖骨周辺、あばら骨などに痛みがある場合、掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)を伴っている可能性がある。皮膚の症状だけを気にしていると見落とされやすい部分なので、心当たりがあれば一度皮膚科で相談したほうがいい。そしてもうひとつ、経過を考えるうえで決定的に重要な指摘がある。日本人に多いタイプでは、発症のきっかけを取り除かないと、皮膚の症状が消えたあとも骨関節症状がしばしば進行する、とされている。手足がきれいになったら終わり、ではない。「まだ痛くないから大丈夫」ではなく、「痛くなる前に火種を消しておく」ほうが理にかなっている。
わたし自身の経過
わたしの場合、症状が落ち着くまでにかかったのは約4か月だった。これは平均とされる3〜7年に比べるとかなり短く、典型的な経過ではないと自分でも思っている。原因探しの結果を待つのではなく、外用薬・光線療法・悪化因子の除去など、このサイトに書いた複数の治療を同時に並走させたことが、結果的に経過を短くする方向に働いたのではないかと感じている。ただしこれは一例であり、同じようにすれば同じ期間で済むという保証ではない、ということは書いておきたい。
この経験がきっかけで健康・ウェルネスへの関心が強くなり、現在はウェルネス/ヘルスケア領域の企業でマーケティング責任者を複数務めている。このサイト自体も、その延長でまとめたノートになる。
主治医に相談するときに伝えるとよいこと
- □ 発症からどれくらい経っているか
- □ 手足の膿疱・皮むけの状態(範囲、頻度)
- □ 関節痛や、胸・鎖骨・あばら骨あたりの痛みの有無
- □ 現在受けている治療(外用薬・光線療法・内服・生物学的製剤など)
よくある質問
掌蹠膿疱症は何年で治りますか?
掌蹠膿疱症の治療期間は平均3〜7年とされている、という報告がある。ただし3〜7年間ずっと症状が強いという意味ではなく、良くなる・再発する・治療で抑える・再発の間隔が長くなる、というサイクルを繰り返しながら経過することが多い。
胸や鎖骨、あばら骨が痛むのは掌蹠膿疱症と関係がありますか?
胸の中央や鎖骨周辺、あばら骨などに痛みがある場合、掌蹠膿疱症性骨関節炎(PAO)を伴っている可能性がある。皮膚の症状だけを気にしていると見落とされやすいため、心当たりがあれば一度皮膚科で相談したほうがいい。
皮膚の症状が治れば、もう安心ですか?
日本人に多いタイプでは、発症のきっかけを取り除かないと、皮膚の症状が消えたあとも骨関節症状がしばしば進行するとされています。皮膚がきれいになっても、扁桃や歯などの病巣感染が残っていないかは確認しておく価値があります。
原因がわからない場合はどうすればいいですか?
扁桃炎・副鼻腔炎・歯周炎などの病巣感染や金属アレルギーが関係している人では、それらへの治療で改善する場合がある。一方で原因を特定できないケースも多く、その場合は皮膚症状をコントロールしながら経過を見ていくことになる。