要点:歯根膜炎や歯槽膿漏など、歯性の病巣感染は掌蹠膿疱症の悪化因子のひとつとされ、根管治療や、保存が難しい歯の抜歯によって症状が改善する例が報告されている。
歯医者に「特に痛みはないんですが、皮膚科から病巣感染の可能性を調べてほしいと言われて」と伝えると、少し驚かれることが多い。自覚症状のない歯周病巣を探すのは、虫歯を治すのとは違う目的だからだと思う。
対象になるのはどんな炎症か
歯根膜炎や歯槽膿漏など、歯性の病巣感染は掌蹠膿疱症の悪化因子のひとつとされ、根管治療や、保存が難しい歯の抜歯によって症状が改善する例が報告されている。ここで対象になるのは、ほとんど症状のない歯の根元の膿(根尖性歯周炎)や、歯槽膿漏(辺縁性歯周炎)といった炎症だ。いずれも通常なら「すぐ治療しましょう」とは言われない程度のもので、だからこそ見落とされやすい。
なぜ歯科と連携するのか
患者向けの案内でも、こうした軽い炎症を治療することで掌蹠膿疱症の症状が改善したり治ったりする場合がある、と明記されている。皮膚科・耳鼻科・歯科が連携して病巣の有無を確認しながら治療方針を決めるのが基本的な流れになる。皮膚科だけで完結しない、というのがこの病気の特徴的なところだと思う。
効果が出るまでの時間
一方で、病巣感染の治療を始めると一時的に症状が悪化する「フレア」が起こることがあり、治療効果を見極めるには最低でも半年程度はかかるとされている。「治療したのに悪化した」と早合点しないための心構えとして、この時間軸は覚えておいて損はない。
日常でできること
予防の観点では、毎日の口腔ケア、早めの歯科治療、定期的な歯科健診が大切だとされている。地味に聞こえるが、火種を増やさないという意味では、これが一番確実な部分かもしれない。自分の場合も、痛くない歯を診てもらうという発想自体が最初はなかった。
よくある質問
痛くない歯も治療する必要がありますか?
対象になるのは、ほとんど症状のない歯の根元の膿(根尖性歯周炎)や歯槽膿漏です。通常なら治療を急がない程度の炎症ですが、これを治療することで症状が改善したり治ったりする場合があると報告されています。
治療してから効果が出るまでどのくらいですか?
治療効果を見極めるには最低でも半年程度はかかるとされています。治療開始直後に一時的に症状が悪化するフレアが起こることもあります。