要点:アプレミラスト(商品名オテズラ)はホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害することで炎症性サイトカインの産生を抑える内服薬で、もともとは乾癬の薬として使われてきた。
生物学的製剤ほど大がかりではないけれど、外用薬より一歩進んだ内服薬という位置づけで説明を受けた。そしてこの薬は、掌蹠膿疱症の治療の中で最も新しく状況が変わった項目でもある。
どんな薬か
アプレミラスト(商品名オテズラ)はホスホジエステラーゼ4(PDE4)を阻害することで炎症性サイトカインの産生を抑える内服薬で、もともとは乾癬の薬として使われてきた。2016年12月に「局所療法で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬」で承認され、2019年9月にはベーチェット病による口腔潰瘍にも適応が追加されている。
2025年3月、掌蹠膿疱症に承認された
そして2025年3月27日、「局所療法で効果不十分な掌蹠膿疱症」への効能・効果の追加が正式に承認された。つまりこの薬は現在、掌蹠膿疱症に対して保険適用のある内服薬になっている。この承認は、中等症から重症の日本人掌蹠膿疱症患者を対象にした第Ⅲ相の多施設共同・無作為化・プラセボ対照・二重盲検・並行群間比較試験という、設計としてはかなりしっかりした臨床試験の結果に基づいている。そのデータは2024年3月の米国皮膚科学会(AAD)年次総会と、同年9月の欧州皮膚科性病学会(EADV)年次総会で発表されている。
対象となる人と飲み方
投与の対象は、中等症から重症の膿疱・小水疱病変がある患者とされている。つまり塗り薬で十分にコントロールできている軽症の人が、最初から使う薬ではない。飲み方には特徴があって、いきなり規定量から始めるのではなく、少量から段階的に増やしていく(漸増投与)。6日目以降は1回30mgを1日2回、朝夕に飲む形になる。この漸増を省くと、吐き気・下痢・嘔吐などが出る割合が高くなることが示されているため、決められた増やし方を守ることが前提になっている。
注射に進む前の選択肢として
注射剤ではなく飲み薬である点が、生物学的製剤へ進む前の選択肢として挙げられる理由になっている。「塗り薬では追いつかないが、注射にはどうしても抵抗がある」という人にとって、あいだを埋める選択肢が正式に増えた、という意味を持つ承認だと思う。
よくある質問
オテズラは掌蹠膿疱症に保険が使えますか?
2025年3月27日に「局所療法で効果不十分な掌蹠膿疱症」への効能追加が承認され、保険適用となっています。
誰でも使えますか?
投与の対象は中等症から重症の膿疱・小水疱病変がある患者とされています。塗り薬でコントロールできている軽症の人が最初から使う薬ではありません。
飲み方に注意はありますか?
少量から段階的に増やす漸増投与が必要です。これを省くと吐き気・下痢・嘔吐などが出る割合が高くなることが示されています。6日目以降は1回30mgを1日2回、朝夕に飲みます。