要点:顆粒球単球吸着療法(GMA)は、掌蹠膿疱症の病態を引き起こす活性化した顆粒球・単球/マクロファージを選択的に除去する治療で、これらの細胞を減らすことで血中の炎症性サイトカインが低下し、炎症が鎮まると考えられている。
血液を体の外に出して、悪さをしている細胞だけを取り除いて戻す、という説明を聞いたときのスケールの大きさに驚いた。
何をする治療か
顆粒球単球吸着療法(GMA)は、掌蹠膿疱症の病態を引き起こす活性化した顆粒球・単球/マクロファージを選択的に除去する治療で、これらの細胞を減らすことで血中の炎症性サイトカインが低下し、炎症が鎮まると考えられている。
体外循環という仕組み
仕組みは体外循環になる。腕の血管に針を刺し、血液を体の外に出して、酢酸セルロース製のビーズが詰まったカラム(アダカラムという医療機器)を通す。そこで顆粒球・単球の一部が吸着・除去され、残りの血液が体に戻される。透析に近いイメージの装置だと考えるとつかみやすい。
免疫バランスへの作用
効果は単に「悪い細胞を減らす」だけではないとされる。骨髄から活動性の低いナイーブな細胞を動員する、炎症性マクロファージを減らす、制御性T細胞や骨髄由来抑制細胞を誘導するなど、多彩な免疫調整作用を持つと報告されている。免疫のバランスそのものを組み替える方向の治療になる。
保険適用の状況
ただし現時点で、掌蹠膿疱症に対する保険適用はない。アダカラム自体は潰瘍性大腸炎、クローン病、膿疱性乾癬、乾癬性関節炎、そして2025年8月からは敗血症に対して保険適用がある機器だが、掌蹠膿疱症はそこに含まれていない。
実施上の注意
実施上の注意も具体的に示されている。留置針を刺す部位からの感染に注意して血管を選び、刺す場所は可能な限り健常な皮膚を選ぶ。健常皮膚ならアルコール綿での清拭で充分だが、刺入部の近くに膿疱やびらんがある場合はイソジンで消毒する、といった具合だ。外来で気軽に受けられる治療ではなく、対応施設も限られる。
よくある質問
保険は効きますか?
現時点で掌蹠膿疱症に対する保険適用はありません。アダカラム自体は潰瘍性大腸炎、クローン病、膿疱性乾癬などには保険適用があります。
どんなことをする治療ですか?
腕の血管から血液を体外に出し、酢酸セルロース製ビーズが詰まったカラムを通して顆粒球・単球を吸着除去し、血液を体に戻す体外循環の治療です。