要点:グルテンフリー食は、もともとはグルテンへの自己免疫反応が起こるセリアック病の治療食であり、セリアック病では皮膚症状(疱疹状皮膚炎)を伴うことがあると報告されている。
「小麦をやめたら肌が変わった」という話をどこまで自分に当てはめていいのか、慎重になったほうがいい項目だと思っている。
グルテンフリーの本来の対象
グルテンフリー食は、もともとはグルテンへの自己免疫反応が起こるセリアック病の治療食であり、セリアック病では皮膚症状(疱疹状皮膚炎)を伴うことがあると報告されている。
セリアック病でない場合
ここを取り違えないことが大事だと思う。セリアック病という診断がついた人にとって、グルテン除去は治療そのものになる。一方、セリアック病を持たない人がグルテンフリーにすることで皮膚全般の状態が改善するという主張は、美容・健康分野の記事でよく見かけるものの、掌蹠膿疱症を対象にした確立したエビデンスとして紹介されているわけではない。
カゼインフリーについて
カゼインフリー(乳製品の除去)についても事情は同じで、掌蹠膿疱症に対する効果を示す確立した検証は見当たらない。食事制限は生活への影響が大きいので、効果が不確かなまま長く続けると、栄養の偏りや外食のしづらさという別の負担を抱えることになる。
禁酒と加工食品の見直し
一方で、加工食品やオメガ6脂肪酸に偏った食事を見直し、禁酒を心がけることは、全身の炎症反応を抑える一般的な生活習慣の改善として位置づけられる。アルコールについては、血流を増やし免疫を刺激する可能性が指摘されているため、禁煙と並んで禁酒が勧められることもある。
実際に勧められていること
患者向けの案内で一貫して勧められているのは、もっと地味なことだ。バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠という規則正しい生活。「これを食べれば治る」ではなく「これを続けたら悪化因子を一つ減らせるかもしれない」くらいの温度で向き合うようにしている。
よくある質問
グルテンフリーは効果がありますか?
グルテンフリー食はセリアック病の治療食であり、掌蹠膿疱症を対象にした確立したエビデンスとして紹介されているものではありません。
お酒はやめたほうがいいですか?
アルコールは血流を増やし免疫を刺激する可能性が指摘されているため、禁煙と並んで禁酒が勧められることもあります。