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ヴォカリーズ
歌詞を持たず母音だけで歌われるラフマニノフの歌曲です。ピアノ独奏を含む多彩な編曲で親しまれています。言葉のない歌が、楽器を替えてどんな声を持つのでしょうか。編曲の多さも、この曲を知る楽しみにつながります。
作曲の経緯
1915年に作曲・出版された、14の歌曲Op.34の最後の曲です。高声(ソプラノまたはテノール)とピアノのために書かれ、歌詞はなく一つの母音だけで歌います。原曲の声楽版よりも器楽編曲で演奏される機会のほうが多いとされます。ピアノ独奏版にはシロティ、アラン・リチャードソン(1951年)、コチシュ、アール・ワイルド、フィオレンティーノなど多くの編曲者がいます。ラフマニノフ自身も管弦楽版およびソプラノと管弦楽版を作りました(年は未確認)。
出版・初演
1915年です(Op.34全体の出版です。出版社は未確認です)。
題名・通称の由来
ヴォカリーズとは、歌詞を持たず母音だけで歌う歌唱法・曲種のことです。
構成分析
- 旋律 息の長い主旋律が、低めの伴奏の上で歌われます。
- 展開 旋律が高まりながら音域を広げます。
- 終結 静かに収束します。
音楽的特徴
歌詞の代わりに一つの母音で歌う、語らない歌曲です。そのため旋律の力だけで聴かせる曲となり、管弦楽、弦楽器、管楽器、ギターなど非常に多くの楽器に編曲されています。ピアノ独奏版では旋律と伴奏を一人で弾き分ける必要があります(構造欄は、詳細な出典を確認できず概略のみ)。
演奏のポイント
ピアノ独奏では旋律線を歌手のように途切れさせず、内声や伴奏は控えめに保ちます。編曲者により音の配置が異なるため、楽譜ごとに旋律の受け渡しを確認するとよいです。
この音源について(収録エピソード)
前作『Piano Book』の続編にあたるアンコール集で、ラフマニノフのヴォカリーズ(コチシュ編)が冒頭に置かれています。DGのカタログページにはプロデューサーとしてクリストファー・アルダーとフィリップ・クラウゼの名が載っているとの情報があったが、ページ本文は確認できていません。録音場所、録音年、使用ピアノは確認できませんでした。編曲者のコチシュはハンガリーの名ピアニストです。
音源の投稿元(Topic/レーベル公式)はoEmbedで確認済みです。「未確認」は出典で確認できなかった項目です。
録音
実在と年を出典で確認できたもののみ掲載しています。
- グレプ・イワノフ(ピアノ独奏)(年未確認)
イザベラ・スチュワート・ガードナー美術館による演奏音源です。
映画・ドラマ・アニメ
確認できた出典はありません。
CM
確認できた出典はありません。
教科書・鑑賞教材
教科書・鑑賞教材での掲載を示す出典は確認できませんでした。
関連作品
- ラフマニノフ自身による管弦楽版
- ハイフェッツ編(ヴァイオリンとピアノ)
- ペット・ショップ・ボーイズ「Happiness Is an Option」(旋律を引用)
- ピアノ協奏曲第2番 第2楽章(同じラフマニノフの抒情曲)
同じ作曲者の曲
トリビア
- 声の高さを選べるよう、ソプラノまたはテノールのどちらでも歌えると初版に記されています。
- 原曲は嬰ハ短調ですが、歌手の声域に合わせて移調されることがあります。
- チェロとヴォーカルのために、ボビー・マクファーリンとヨーヨー・マーが編曲した版もあります。