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歌劇「カルメン」より ハバネラ(恋は野の鳥)
ビゼー『カルメン』第1幕、カルメンが登場して歌う挑発的なアリアです。ハバネラのリズムに乗せ、恋は気まぐれな野の鳥だと歌います。言葉とリズムの駆け引きに、つい引き込まれます。
作曲の経緯
『カルメン』はビゼーの4幕のオペラ・コミックで、台本はメイヤックとアレヴィです。ハバネラは第1幕、主人公カルメンが登場して歌う曲です。旋律はスペインの作曲家セバスティアン・イラディエルの歌曲「エル・アレグリート」(1863年出版)に基づきます。ビゼーはこれを民謡と思い込んでいたが、作曲者の存在を指摘され、声楽譜の初版に由来を注記したといいます。歌詞はビゼー自身によるものとされます。リハーサル中に最初の版の登場歌が外され、ビゼーは何度も書き直して、初演者の歌手ガリ=マリエも満足する形に仕上げました。原曲の長い前奏や後半部分を省き、半音階的な動きや和声の工夫を加えて印象的な一曲にしました。
出版・初演
初演:1875年3月3日、パリ・オペラ=コミック座です。ハバネラは初演でセレスティーヌ・ガリ=マリエが歌いました。
題名・通称の由来
ハバネラは『ハバナの(音楽・舞曲)』の意味です。原題は歌い出しの L'amour est un oiseau rebelle(恋は反抗的な鳥)です。
構成分析
- レシタティフ いつあなたを愛するかと問われ、たぶん永遠にない、明日かも、と軽くかわします。
- ハバネラ主部 恋は誰にも飼いならせない野の鳥だと歌います。
- リフレイン(合唱を交えて) 恋は掟を知らない、私を愛さないならこちらが愛する、気をつけなさいと迫ります。
- 後半の節 捕らえたつもりの鳥は逃げ、忘れた頃に戻ってくるとたたみかけます。
音楽的特徴
ニ音の持続低音が全体を通して保たれ、調は途中で転調せず短調から長調に変わります。低音域のフルートとハバネラのリズムが独特の気配を作ります(英Wikipedia)。
演奏のポイント
誘うようで挑発的な語り口と、三連符を交えた旋律の揺らぎに注目したいです。
この音源について(収録エピソード)
この録音は1964年、パリのサル・ワグラムで行われ、1965年の発売時には、カラスこそカルメンだ、という宣伝文句が使われました。レビューによると、パリ・オペラ座の合唱団は当時評判が芳しくなかったため、EMIはルネ・デュクロ合唱団を起用しています。評者はカラスのフランス語の発音を高く評価し、ハバネラの「Et c'est l'autre que je préfère」の一句の陰影づけを特に挙げています。
音源の投稿元(Maria Callas - Topic)はoEmbedで確認済みです。「未確認」は出典で確認できなかった項目です。
録音
実在と年を出典で確認できたもののみ掲載しています。
- マリア・カラス/ジョルジュ・プレートル指揮、パリ・オペラ座管弦楽団(1964)
EMI(現ワーナー・クラシックス)の全曲盤です。
映画・ドラマ・アニメ
確認できた出典はありません。
CM
確認できた出典はありません。
教科書・鑑賞教材
教科書・鑑賞教材での掲載を示す出典は確認できませんでした。
関連作品
- 歌劇『カルメン』より「セギディーリャ」
- 歌劇『カルメン』より「闘牛士の歌」
- 歌劇『カルメン』前奏曲
同じ作曲者の曲
ビゼー「アルルの女」第2組曲より ファランドール / 歌劇「カルメン」前奏曲(第1幕への前奏曲) / 歌劇「カルメン」より 闘牛士の歌(諸君の乾杯を受けよう)
トリビア
- ニーチェは『カルメン』の熱烈な賛美者で、この曲を挑発的と評しました(英Wikipedia)。
- 第1幕の最後の場面で、カルメンがこのリフレインをハミングします。
- ホセだけは、カルメンの歌の間ただ一人彼女に注意を向けません(英Wikipedia)。