Method Man

1993
地域 / シーン:Staten Island / Wu-Tang Clan
名前を綴る発想にも、他の曲の記憶がある。本人が明かした二曲を入口に、自己紹介の作り方をたどる。
名前を覚えさせるフックは、聴いてきた曲から
「Method Man」のフックで、自分の名前をどう印象づけるか。本人はXXLで、Hall & Oatesの「Method of Modern Love」とMasta Aceの「Music Man」を着想源に挙げている。自分だけの看板になる曲に、聴いてきた別の音楽が組み込まれているのが面白い。
これは、元の録音をそのまま切り出したというサンプル情報ではない。本人が挙げた曲を聴き比べるなら、まず名前を綴る発想や呼びかけの作り方に注目したい。ビートに使われた原盤を探す作業とは切り分けて、ラッパーが記憶を自分の声へ移す方法を考える。引用元の一覧を増やすより、この違いを意識するほうが曲の作り方に近づける。
そして、この個人名はグループから離れるための看板ではなかった。NPRの取材でRZAは、Method ManとOl’ Dirty Bastardを同じDef Jamへ集めず、別々のレーベルへ広げる判断を説明している。個性を一つに揃えるのではなく、それぞれを入口にする構想だ。この曲を「Protect Ya Neck」と並べれば、集団で名乗ることと、一人の名前を覚えてもらうことの違いを考えられる。
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制作背景
サンプル元
公式音源の作品情報・日本の配信対象・埋め込み許可をメタデータで照合。日本国内からの実再生と埋め込み再生は未確認です。
下記で扱うHall & Oates、Masta Ace、Come Togetherは、本人が語る歌唱・フレーズの着想源です。原盤音源のサンプリングとは区別し、使用サンプルの完全な一覧とはしていません。
出典
Enter the Wu-Tang (36 Chambers), original US CD booklet
Wu-Tang Clan — Method Man (Official Audio)
XXL: Wu-Tang Clan Members Revisit Enter the Wu-Tang: 36 Chambers (2013)
Recording Academy: RZA’s Constant Elevation (2022)
Library of Congress: National Recording Registry, 2022
RCA / Legacy — Method Man official delivery
Amazon Music: Method Man [Explicit], Expanded Edition
Fresh Air — Rapper, Producer, Composer: The RZA (2005)
VladTV — Inspectah Deck: Using the Triumph Verse Twice Helped My Legacy (2015)
AllHipHop — Rewind the Rhyme: GZA (2006)
Sony Music Canada — Wu-Tang Forever anniversary (2022)
Red Bull Music Academy — Wu-Tang Clan lecture
AllHipHop — Masta Killa Talks Making Enter The Wu-Tang (2015)