Wu-Tang Clan Ain’t Nuthing ta F’ Wit

1993
地域 / シーン:Staten Island / Wu-Tang Clan
子ども向けアニメの音と、RZAが振り返った当時の感情。二つの入口から、グループ名を掲げる一曲を読む。
アニメの主題曲で鳴らす、Wu-Tangの宣言
「Wu-Tang Clan Ain’t Nuthing ta F’ Wit」は、曲名からしてグループの宣言だ。ただ、その制作をたどると、強い言葉とは意外な組み合わせが見えてくる。使われた素材の一つは、子ども向けアニメ「Underdog」の主題曲だった。録音現場にいたNolan Moffitteは、RZAがその素材を入れた瞬間を、2018年のRed Bull Music Academyの取材で振り返っている。
一方、RZA自身は2008年のWestwordのインタビューでこの曲に触れ、ビートとその勢いは、当時の自分の内面を表したものだったと説明した。取材の話題は後年の『8 Diagrams』をめぐる意見の違い。初期の攻撃性を否定するのではなく、それだけではない音楽も作りたいという話の中で、この曲を引き合いに出していた。
この二つの証言を並べると、元ネタの意外さだけで聴き終えるのは惜しい。素材がどこから来たかと、作り手がそれに何を託したかは別の問いだ。アニメの音を使ったという事実を入口に、グループ名を押し出す言葉へ耳を戻す。その往復が、この曲をもう一度聴く手掛かりになる。
リスニングノート · サンプル資料 0 件
制作背景
サンプル元
公式音源の作品情報・日本の配信対象・埋め込み許可をメタデータで照合。日本国内からの実再生と埋め込み再生は未確認です。
Underdogの主題曲の使用は録音現場にいたNolan Moffitteの証言で確認。具体的な市販原盤・版・演奏者・年は未確定のため、サンプル音源の一覧には登録していません。
出典
Enter the Wu-Tang original US CD booklet
Red Bull Music Academy — Engineering the Wu-Tang Clan, 2018
Highsnobiety — Wu-Tang Clan Speak on 36 Chambers, 2018
RCA / Legacy — Ain’t Nuthing official delivery