Something Special

1992
地域 / シーン:New York
Prince Markie Dee & The Soul Convention
ソウルへ開かれたラップを、1992年の原曲と翌年の12インチから読み解く。
アルバムの一曲が、12インチで広がる
Fat Boysを離れたPrince Markie Deeが、The Soul Conventionとともに発表した『Free』。「Something Special」は、その1992年のアルバムに収められた一曲だ。ソウルとラップが交わる作品として振り返られてきたアルバムの中で、ここでは正規配信で確認できる4分27秒の原曲を取り上げる。
曲別の制作クレジットには、Mark RooneyとMark Moralesの名が並ぶ。Rooneyには鍵盤とバックグラウンド・ヴォーカル、Moralesにはドラムマシンも記されている。メロディーを形づくる仕事と、リズムを組み立てる仕事が、制作の欄から見えてくる。歌とラップのどちらかだけを追うより、その間を埋める音へも意識を向けたい。
翌1993年の12インチでは、Summer Of 93 RemixとSub Ghetto Mixが原曲と並ぶ。同じ曲名でも、4分台のLP Versionと5分台の別ミックスは分けて聴きたい。アルバムの流れの中にあった曲が、一枚のレコードの表裏でどう展開されるのか。版を区別しておくことで、その変化をたどれる。
当時のGAVINは、本曲をRAP欄の注目作として紹介している。R&Bに近い親しみやすさと、ラップの現場で聴かれることは、必ずしも離れた出来事ではなかった。制作クレジット、アルバム、12インチを行き来しながら、1990年代初頭の境界の柔らかさを考える入口にしたい。
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制作背景
原曲の発売
『Free』の11曲目。正規配信の発売日は1992年8月11日、尺は4分27秒。動画の2025年アップロード日は初出年ではない。
制作クレジット
Columbia/Legacyの曲別説明はMark RooneyとMark Moralesをプロデューサーとして記載。Rooneyは鍵盤、Moralesはドラムマシンにもクレジットされる。
1993年の別ミックス
US12インチにはSummer Of 93 Remix、LP Version、Sub Ghetto Mixを収録。5分台のリミックスと4分台の原曲を区別する。
当時のラップ媒体での扱い
1993年7月16日付GAVINは、RAP欄の注目作として本曲を紹介。ソウル寄りの音楽性とラップ作品としての流通を併せて捉えられる。
サンプル元
曲別の正規配信情報・当時資料・専門メディアを照合。聴き方は編集上の提案であり、実音声の再生確認は未完了。
原曲・別ミックスごとの引用関係を一次資料で確認できた場合に掲載。未掲載はサンプル不使用の意味ではない。
出典
Columbia/Legacy: Something Special — Prince Markie Dee / The Soul Convention
Amazon Music: Free — Something Special
The GAVIN Report, 23 July 1993 — Columbia advertisement
The GAVIN Report, 16 July 1993 — RAP Record to Watch
SOURCE RECORDS: Something Special — US original 12-inch
Brooklyn Radio: Prince Markie Dee and the Soul Convention — Free