Flow On (Pete Rock Remix)

1994
地域 / シーン:New Jersey
Marley Marlの楽曲をPete Rockが組み替え、Kid DeleonとSah-Bも交わる1994年のリミックス。
同じラップに、もう一つの聴き方を
「Flow On」のPete Rock Remixは、1994年のシングルとして独立して味わいたい一曲だ。作品の入口がLords of the Undergroundであっても、ここではラップと同時にリミキサーの仕事が前景に出る。原曲と同じ題名を持つからこそ、何が残され、何によって別の印象が生まれるのかという比較が面白い。
制作の役割を分けると、この版の輪郭が見える。クレジット上のプロデューサーはMarley Marl、リミックスを担うのはPete Rock。片方の名前で全体を代表させるより、原曲の構築と再解釈という二つの段階を意識したい。ヴァースをひと区切り選び、声のアクセントと伴奏の強拍がどこで重なるかを原曲と比べると、リミックスがラップの受け止め方まで変えうることを探れる。
別表記の「New Symphony」には、Kid DeleonとSah-Bの参加も刻まれている。Lordsだけで完結する曲ではなく、仲間の声が同じトラックを共有する場として捉えるとよい。聴きどころは、誰か一人の技巧に順位をつけることより、声が交代したときに一つのビートの表情がどう変わるか。各ヴァースの入りと終わりを追えば、客演も曲の流れをつくる存在として聴ける。
WFMUのBilly Jamは2013年にPendulumの12インチとしてこの版を選曲し、NTSのTed Drawsも2018年のPete Rock特集に取り上げている。グループの曲としてだけでなく、Pete Rockの仕事を辿る道筋にも置けるレコードだ。「Chief Rocka」などの代表曲から一歩横へ進みたいとき、アーティスト名とリミキサー名の二方向から掘れる接点になる。
リスニングノート · サンプル資料 0 件
制作背景
選定した版
Apple MusicはPete Rock Remixを1994年『Flow On』EPの曲として掲載する。
制作と再構築の区別
UMG公式音源はMarley Marlをプロデューサー、Pete Rockをリミキサーとして記載する。
客演と盤情報
WFMUとNTSの選曲情報はKid Deleon、Sah-Bの参加と、1994年Pendulumのリミックスとして本曲を記録する。
後年の選曲
WFMUは2013年に12インチを選曲し、NTSは2018年のPete Rock特集で本曲を取り上げた。
サンプル元
本人・制作陣の証言と曲別資料を照合。聴き方は資料に基づく編集上の考察。実再生は未検証。
確認できた引用関係のみを掲載。未掲載はサンプル不使用の認定ではない。
出典
Flow On (Pete Rock Remix), Apple Music
Flow On (Pete Rock Remix), Lords Of The Underground - Topic
Put The Needle On The Record, June 21, 2013