Organ Donor

1996
地域 / シーン:San Francisco Bay Area
「Organ Donor」は酷評されると思った。DJ Shadowの回想から、好きな音を作品に残す判断をたどる。
嫌われると思っても、好きな音は残す
DJ Shadowは「Organ Donor」を、人に嫌われ、酷評される曲だと思っていた。2016年のMusicRadarの取材で本人が明かした予想だ。ここで面白いのは、評判を確信して作ったわけではないということ。完成後の評価から制作を振り返るだけでは見えない、作り手の迷いがある。
その話に続けてShadowは、誰かが気に入らないかもしれないからといって、自分の好きな音楽を作るのをやめるべきではないと語る。オルガンのフレーズを聴くとき、音の出どころだけでなく、それを作品に残した判断にも注目してみたい。これは本人の制作手順を再現する説明ではなく、発言を踏まえた聴き方の提案だ。
対象は1996年の『Endtroducing.....』収録の原曲。公式20周年盤でも、アルバム本編の「Organ Donor」と別ディスクの「Extended Overhaul」は分けて収録されている。後の再構成版を原曲のつもりで聴かず、まずアルバムの曲順の中に置いてみると、比較の出発点がはっきりする。
深掘り記事あり · サンプル資料 1 件 · 確認中 レーベル / 初出年・版
ステレオで12秒という制作条件
Shadowは同じ2016年の取材で、『Endtroducing.....』制作期のステレオサンプリング容量を12秒と説明している。これはアルバムの制作環境についての話で、「Organ Donor」の長さや、使った素材の合計秒数ではない。短い容量から曲固有の操作を推測することはできない。
参考資料:MusicRadar / Future Music:DJ Shadow本人インタビュー(2016-10-17)
Tearsからクンビアへ
Sam Redmoreは2022年にGiorgio Moroderの「Tears」をカバーした。本人の説明では、Shadowの「Organ Donor」でも知られるオルガンのリフにクンビアの打楽器を合わせる発想から始まり、ホーンや弦を加えていったという。同じ旋律を別のリズムで捉える、もう一つの比較先になる。
制作背景
掲載音源について
公式配信候補を採用。音源の掲載説明を照合していますが、埋め込みでの再生可否は未検証です。
サンプル元
Giorgio Moroder — Tears
音の断片として紹介される。原曲のアルペジオとShadow版の構成を聴き比べたい。
選曲・短い聴きどころを掲載。発売情報と全サンプルの詳細調査は継続中。
個別調査中。サンプル不使用を意味しません。
出典
YouTube — DJ Shadow / Organ Donor
Giorgio Moroder / Tears — サンプル関係の資料
MusicRadar:DJ Shadow本人への取材(2016年10月17日)
DJ Shadow公式:Endtroducing 20周年盤トラックリスト