Building Steam With a Grain of Salt

1996
地域 / シーン:San Francisco Bay Area
ピアノのそばで話すのは、ドラマーのGeorge Marsh。本人取材で明かされた語りと打楽器の出所から、この曲に集まった録音をたどる。
ドラマーの声と学校のレコード
「Building Steam With a Grain of Salt」の語りは、新録のナレーションではない。2012年のNPRでShadowは、ピアノはJeremy Storchのレコード、話し声はドラマーGeorge Marshの声を収めた教則盤から取ったと説明している。
同じ番組で取り上げられたパーカッションは、高校の演奏記録から。学校のバンドが残したレコードにも、Shadowは材料を見つけていた。ここで説明されるのは一つの打楽器の出所で、曲中のドラムすべてを同じ録音と考える必要はない。
Marshの公式サイトにも『Endtroducing.....』が載り、自分の声がShadowにサンプリングされたことが紹介されている。語り手の名前を知ると、この曲からドラマー自身の録音へ戻る道もできる。まず声に耳を向けてから、Marshの作品一覧をのぞいてみるのも面白い。
ピアノ、話し声、打楽器を順番に追ってみよう。それぞれを別の録音として聴くと、曲に入る前にはどんな役目を持っていたのかが気になってくる。演奏を教えるための声や、学校に残すための記録が、同じビートの中でどう組み合わされるか。それがこの曲を掘る具体的な入口になる。
深掘り記事あり · サンプル資料 3 件
本人にも思い出せない音がある
NPRで司会者が口ずさんだ別の音について、ShadowはStorchの盤かもしれないが確信はないと答えた。出所が分かる部分と、分からない部分を分けておくと、サンプル探しの推測を事実に変えずに済む。
別テイクで比較する
公式20周年盤には、本編と別に「Alternate Take Without Overdubs」を収録。Salva版などのリミックスとも区別されている。別テイクを探す際はこの表記が目印になる。何が変わるかは、同じ版の音源をそろえて確かめたい。
制作背景
収録作品と制作
1996年のDJ Shadow『Endtroducing.....』収録。
サンプル元
Jeremy Storch — I Feel a New Shadow
反復するピアノの核。アルバムのライナーノーツにクレジットされた素材。
Frankie Seay & the Soul Riders — Soul Food
ドラム・ブレイク。研究論文のサンプル対応図で位置まで示されている。
George Marsh — George Marsh on Drums: Interviewed by Terry McGovern
ドラマーのインタビュー音声。音楽の作り手の声が楽曲の構造に組み込まれる。
曲名・公式配信の投稿者・収録作品を照合。サンプルと個別盤の品番は継続照合中。
サンプル元の曲名・録音バージョンは個別照合中。サンプル不使用を意味しません。
出典
DJ Shadow - Topic / Building Steam With A Grain Of Salt
Jeremy Storch / I Feel a New Shadow — サンプル関係の資料
Frankie Seay & the Soul Riders / Soul Food — サンプル関係の資料
NPR:Guy RazによるDJ Shadow本人取材(2012)/NCPR掲載