The Food (Live)

2005
地域 / シーン:Chicago
アルバムに残ったのはライヴ版。その曲が生まれる前には、二人の共同作業を始める小さな誘いがあった。
『Be』の始まりは、Kanyeからのスタジオへの誘い
ここで取り上げる「The Food」は、『Be』に収録された「The Food (Live)」である。公式配信も曲名にLiveと明記している。CommonとKanye Westによる曲を探すとき、同名のスタジオ音源と混ぜず、このアルバムで選ばれた版を入口にすることが大切だ。題名が同じでも、聴き手が出会う演奏の条件は同じではない。
Okayplayerの『Be』解説は、収録版をテレビ番組『Chappelle’s Show』での演奏として紹介している。映像のために行われたパフォーマンスが、映像から離れてアルバムへ入った。この選択は、録音作品をスタジオで磨いた音だけの集まりと考える見方を広げる。ある場で起きた出来事も、作品を構成する一曲になれる。
そのため本曲では、完成度という言葉を演奏の均一さだけに結びつけずに聴きたい。アルバムにライヴ版を置くことは、曲そのものに加え、その曲を人前で差し出す瞬間も保存することだ。声と伴奏の細部を実際に確かめながら、なぜこの版が作品に残されたのかを考える余地がある。スタジオ版の代用品として扱う必要はない。
ライヴ版として残るこの曲にも、ライヴ演奏より前の制作の始まりがある。Commonは2005年のURBで、ロサンゼルスへ移る前に車で街を走っていたところ、Kanyeからスタジオへ来るよう呼ばれたと語った。制作中のビートを欲しいかと聞かれ、受け取ったものが「The Food」になったという。その時は、Kanyeが『Be』の11曲中9曲を制作することまでは決まっていなかった。これは楽曲の誕生を語る証言で、番組のライヴ録音そのものの制作手順ではない。曲ができた時と、アルバムに選ばれた演奏の時を分けると、二人の関係の進展も見えてくる。
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最初から九曲を任せる計画ではなかった
CommonはURBの取材で、ロサンゼルスのKanyeのスタジオへ誘われた際、制作中のビートを気に入り、そこから「The Food」が始まったと語っている。初めからアルバムの大部分を二人で作る計画が固まっていたわけではなかった。 一曲の出会いから共同制作が広がったという順序は重要だ。後から完成盤を眺めると周到な体制に見えるものも、最初は目の前の音へ応じる判断だった。曲を、完成したアルバムの結果だけでなく、その関係を動かした入口としても辿れる。
記念盤でも、版の名前を読み分ける
UMGの20周年盤の商品説明は、第一のLPにオリジナルの曲順、第二のLPにインストゥルメンタルを収めると明記している。曲目も「The Food (Live)」と「The Food (Instrumental)」を別々に記載する。 同じタイトルを含む商品でも、声の有無や演奏の条件は区別されている。再発盤を入口にする場合も、版の表示を読むことが必要だ。このページは録音の全履歴を説明する資料ではないが、少なくともLiveを省いて他の版と一括りにしないための確かな手がかりになる。
制作背景
歌唱のクレジット
公式音源はKanye Westをプロデューサーとバック・ヴォーカルの両方で記載。
録音とミックス
Andrew Dawsonは録音とミックス、Manny Marroquinはミックスとして掲載される。
サンプル元
配信元の公開情報では日本を配信対象に含む公式音源です。サイト内での実再生は未確認です。
サンプル元は未確認。未掲載はサンプル不使用を意味しない。