Can I Kick It?

1990
地域 / シーン:Queens / Native Tongues
有名なベースだけで説明しきれない一曲。素材を一つずつたどってみたい。
ベースのほかにも、二枚のレコード
「Can I Kick It?」の材料をLou Reedの「Walk on the Wild Side」だけで覚えているなら、もう二枚を加えたい。Bob Powerを取材したMixは、ドラムとハモンドの出所をDr. Lonnie Smith「Spinning Wheel」、ギターのスライド音をDr. Buzzard’s Original Savannah Band「Sun Shower」としている。
1990年のデビュー作で、この曲は「Bonita Applebum」の次に置かれている。まずベース、次は打楽器、さらに短く差し込む音へと注意を移してみたい。これは聴き方の提案だ。同じ一周の中でも、何を追うかで別のレコードとの接点が見つかる。
リスニングノート · サンプル資料 3 件
制作背景
1990年、最初のアルバムから
Jiveから発表されたデビュー作の収録曲。公式ディスコグラフィーでは8曲目に掲載されている。年表は楽曲の初出年を基準にする。
断片を、ひとつのグルーヴへ
制作を取材したMixは、Q-TipとAli Shaheed Muhammadによるレコードの再構成を記録している。派手さよりも、ベース、ドラム、短い音の断片の噛み合わせに耳を向けたい。
権利の話は、証言として残す
Phife Dawgは2015年のインタビューで、サンプルの許諾と収益配分について語っている。ここでは当時の本人の証言として扱い、現在の契約内容や全収益の内訳まで確認したとはしない。
サンプル元
Lou Reed — Walk on the Wild Side
曲の顔になるベースライン。異なる時代のニューヨークを、同じ歩幅でつなぐ。
サンプル元のYouTubeDr. Lonnie Smith — Spinning Wheel
Mixが主要な素材として挙げるドラム・ブレイクとハモンドの断片。
Dr. Buzzard’s Original Savannah Band — Sun Shower
Mixが記録するギターのスライド音。ベースだけでできた曲ではない。
出典
A Tribe Called Quest公式 — デビュー作のディスコグラフィー