Get Paid

1998
地域 / シーン:New York
ブルックリンの二人とRockwilder。Callowayの参照元から、アルバム深部の一曲へ。
「稼ぐ」という題名を、クレジットから掘る
All CityはJ. MegaとGreg Valentineによるブルックリンのデュオ。AllMusicの評伝によれば、1993年にLyricists’ Loungeで続けてソロを披露した二人が組むことになったという。「Get Paid」は、その二人が1998年の『Metropolis Gold』に残したアルバム曲。シングル「The Actual」だけで彼らの輪郭を決めず、収録曲から声の組み合わせを探る入口になる。
本曲の制作はRockwilder。録音はDon Elliott、ミックスはTim Lathamというクレジットが残る。『Metropolis Gold』は複数の制作陣が関わる作品であり、この一曲をDJ Premierの「The Actual」と並べると、同じデュオを別の制作者がどう支えるかという比較ができる。アルバムの統一感を「同じビートの質感」だけでなく、二人の存在から考えたい。
サンプル資料はCallowayの1989年作「I Wanna Be Rich」を参照元に挙げている。クレジットにもReggieとVincent Callowayの名があり、この関係を追う手がかりになる。「金持ちになりたい」と「稼ぐ」という二つの題名を並べるだけでも、富への願望が異なる時代の音楽でどう言い直されるのか、という問いが生まれる。元曲の親しみやすさが、ラップの文脈へ運ばれる過程を比較したい。
曲別レビューは、Greg Valentineの歌唱フックと、金銭欲が社会にもたらす問題を扱うヴァースに着目している。そこから得られる鑑賞の鍵は、題名を成功の祝福と即断せず、フックの誘いとヴァースの語りが同じ方向を向いているかを確かめること。二人組という編成は、声を交代させるだけでなく、ひとつの主題へ異なる入口を作る可能性を持っている。
リスニングノート · サンプル資料 1 件
制作背景
デュオと作品
J. MegaとGreg ValentineによるAll Cityの『Metropolis Gold』収録曲。1998年MCA盤を基準とする。All City Productionsとは別名義。
曲別クレジット
曲別資料の第11曲「Get Paid」は制作Rockwilder、録音Don Elliott、ミックスTim Lathamと記載。
歌唱フックとヴァース
Boom Bap Reviewsの曲別評はGreg Valentineの歌唱フックと、金銭欲が社会に与える影響を扱うヴァースに注目している。
サンプル元
Calloway — I Wanna Be Rich
サンプルデータベースと専門ブログが参照元として挙げる。独立した音声比較は未実施。比較音源は未照合のため未掲載。
作品資料とクレジットを照合。聴き方は資料に基づく編集上の考察。実再生は未検証。
個別に出典のある関係だけを掲載。未掲載はサンプル不使用を意味しません。
出典
The Good Ol’Dayz: Metropolis Gold track11 credits
AllMusic: All City biography, Jason Ankeny
FNAC: Metropolis Gold original MCA catalog
WhoSampled: Rockwilder production/sample list, Get Paid
AllMusic: Metropolis Gold review and tracklist