Verses from the Abstract

1991
地域 / シーン:Queens / Native Tongues
Ron CarterはQ-Tipの言葉を聞き、その呼吸や間にも演奏の居場所を探した。
ラップが止まる場所にも、ベースを置く。
1991年『The Low End Theory』収録。「ジャジー」という形容だけでは、この曲の具体的な仕組みは見えてこない。公式クレジットにはRon CarterのベースとVinia Mojicaの声があり、ラップの周囲を誰が支えているかを辿ることができる。
Jive提供音源の制作表記はA Tribe Called Quest、録音とミックスにはBob Powerの名前が並ぶ。Q-Tipの言葉、ベースの動き、声の応答を別々に追ってから重ねる。それぞれの役割を意識することが、単に雰囲気を味わうより一歩深い聴き方になる。
ラップを中心に、演奏と歌声が組み合わされる一曲。客演者の名前を手がかりに聴き直すと、Hip Hopの録音の中で異なる表現が出会う場所が見えてくる。
Ron Carterは2022年のBullseyeで、Q-Tipに言葉を読んでもらい、息継ぎや感情の高低を確かめたと振り返っている。ベースで支えようとしたのは、声が出ている部分だけでなく、その間の空白でもあった。名高いジャズ奏者の参加という肩書きより先に、ラップを聞いて伴奏を考える具体的な手順がある。Carterの回想を手がかりに、声が途切れる瞬間にも注意を向けてみたい。
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ベースの前に、言葉を聴く
Ron CarterはBullseyeの取材で、この録音に際し、Q-Tipに言葉を読んでもらい、息継ぎや感情の高低を確かめたと語る。狙いはラップが鳴る間だけでなく、声が止まる場所にも伴奏することだったという。ベースを単なる低音の厚みとして聴くより、語りの隙間へ応答する演奏として捉えると、この客演の具体的な役割に近づける。
世代をつないだのは、最初の電話のあと
CarterはQ-Tipから連絡を受けた時点では彼を知らず、息子に相談したことを明かしている。息子の勧めを受けて日程を調整し、録音へ進んだ。完成作では「ジャズとHip Hopの出会い」と大きく括られがちな出来事も、まずは家庭での会話と、一緒に仕事ができるかという判断から始まっていた。
制作背景
演奏の具体性
Ron Carterはベース、Vinia Mojicaはボーカルとして公式音源に掲載。
1991年のアルバム曲
グループ公式ディスコグラフィーとJive提供音源がThe Low End Theory収録を確認できる。
制作と録音
公式音源はA Tribe Called Questの制作、Bob Powerの録音・ミックスを記載。
サンプル元
公式音源の公開情報で曲名と投稿者を確認しています。サイト内での実再生は未確認です。
個別確認中。未掲載はサンプル不使用を意味しない。
出典
A Tribe Called Quest — The Low End Theory
Bullseye with Jesse Thorn / Ron Carter — May 2022 transcript