SUBURBIA CLASSICA › Songs › 管弦楽・室内楽
ヴァイオリン協奏曲集「四季」より 春 第1楽章 (協奏曲 ホ長調 作品8-1 RV269)
ヴィヴァルディ「四季」の冒頭を飾る「春」の第1楽章です。ソネットに基づき小鳥や嵐を描く明るいホ長調の協奏曲で、独奏ヴァイオリンの技巧と軽快な主題が魅力です。
作曲の経緯
「四季」は、独奏ヴァイオリンと弦楽合奏のための協奏曲を春・夏・秋・冬の4曲に仕立てた作品群で、作品8の冒頭に置かれた4曲として知られています。各曲にはソネット(詩)が付けられ、ヴィヴァルディは楽譜の中に「犬の吠え声」などの情景指示も書き込んでいます。春の協奏曲では、第1楽章が小鳥のさえずりや春の訪れを描き、第2楽章Largo e pianissimo sempreが嬰ハ短調で穏やかに進み、その中で犬の吠え声が指示されます。第1楽章の主題は人気が高く、ヴィヴァルディ自身がこの楽章を歌劇「テンペのドリッラ」にシンフォニアと合唱の形で転用しています。また、J.S.バッハが同主題の冒頭動機をカンタータ第27番BWV27の第3曲アリアに用いたことも指摘されています。演奏時間は全曲で約10分とされます。
出版・初演
作品8として出版されました(出版年・出版者の詳細はこの調査では一次確認できていません)。
題名・通称の由来
La primaveraは「春」です。各曲に付されたソネットが季節の情景を描くことから標題音楽的な「四季」と呼ばれます。
構成分析
- 第1楽章 Allegro(ホ長調) 春の到来を告げる明るい主題と、鳥のさえずり・嵐を表すとされる挿入部です。
- 第2楽章 Largo e pianissimo sempre(嬰ハ短調) 静かな緩徐楽章です。犬の吠え声の指示があります。
- 第3楽章 Allegro 舞曲風の終楽章です(今回は詳細未確認です)。
音楽的特徴
ソネットと結びついた描写的な音楽で、冒頭のリトルネロ主題が繰り返し戻る協奏曲形式の中に、鳥・嵐などの情景が独奏ヴァイオリンの装飾的パッセージで挿入されます。
演奏のポイント
明快なリトルネロ主題と、鳥の声を模す独奏パートの対比が聴きどころです。バロック奏法による演奏と、現代楽器による豊かな響きの演奏で印象が大きく変わります。
この音源について(収録エピソード)
ケネディの「四季」は1989年9月25日に発売され、300万枚超を売り上げました。英国のクラシック・チャートで1年以上首位を保ち、クラシック録音の最高売上としてギネスブックに載ったとされます。ポップ音楽の手法が初めてクラシックに用いられ、「夏」のシングル、街頭の大型ポスター、ラジオやテレビの広告が展開されました。録音自体は1986年11月にロンドンのセント・ジョン・アット・ハックニー教会で行われました。
音源の投稿元(Nigel Kennedy - Topic)はoEmbedで確認済みです。「未確認」は出典で確認できなかった項目です。
録音
実在と年を出典で確認できたもののみ掲載しています。
- アラン・ラヴデイ、ネヴィル・マリナー指揮アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(1969)
Argo ZRG 654。ロンドンのSt John's Smith Squareで1969年9月10日収録とされます(検索結果上の記述)。 - ナイジェル・ケネディ、イギリス室内管弦楽団(1989年発売)
EMI。世界的ベストセラーとなった録音です。
映画・ドラマ・アニメ
確認できた出典はありません。
CM
確認できた出典はありません。
教科書・鑑賞教材
教科書・鑑賞教材での掲載を示す出典は確認できませんでした。
関連作品
- ヴィヴァルディ「テンペのドリッラ」(第1楽章の転用)
- J.S.バッハ カンタータ第27番 BWV27
- ルソーによるフルート編曲版
- ヴィヴァルディ「四季」夏・秋・冬
トリビア
- ヴィヴァルディは「春」第1楽章を歌劇「テンペのドリッラ」にシンフォニアと合唱として再利用しました。
- J.S.バッハのカンタータ第27番BWV27のアリアに、同楽章の冒頭動機が使われているとされます。
- ジャン=ジャック・ルソーは「春」のフルート版を出版しました。
楽譜・他のサービスで聴く
出典
この曲をシェア
← 交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付き」第4楽章「歓喜の歌」交響曲第9番 ホ短調「新世界より」第2楽章 ラルゴ(「家路」) →