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亜麻色の髪の乙女(前奏曲集第1巻 第8曲)
素朴な旋律と淡い響きで、詩の中の金髪の娘を描いた前奏曲集屈指の小品です。五音音階の素朴さと、淡い和声が寄り添うところがたまらなく魅力的です。
作曲の経緯
1909年末から翌年初めにかけて書かれた前奏曲集第1巻の一曲で、1910年1月15〜16日に仕上がりました。題名はルコント・ド・リールが1852年の『古代詩集』に収めたスコットランド風の詩から取られています。ドビュッシーは1882〜84年にも同じ題の歌曲を書いていますが、旋律面の関係はごく薄いとされます。当時の複雑な書法とは対照的に、初期の素朴な和声に立ち返った点が珍しいです。第1巻は1910年4月に出版され、6月2日にロンドンのベヒシュタイン・ホールでフランツ・リービヒが初演しました。7月にはウォルター・ルンメルが米国で、翌1911年1月にはリカルド・ビニェスがパリで弾きました。
出版・初演
1910年4月、前奏曲集第1巻の一曲として出版されました(出版社名は未確認)。
題名・通称の由来
ルコント・ド・リールの詩「La fille aux cheveux de lin」(『古代詩集』所収)に由来します。金髪の娘を牧歌的なスコットランドの情景に置いた内容です。
構成分析
- 冒頭主題 3音の短い動機で始まり、終止は変格(プラガル)進行です。
- 第2の旋律(5〜6小節) スコットランドの民謡やグリーグ風とも評される旋律が現れます。
- 頂点(19〜22小節) クレッシェンドで盛り上がり、第22小節の終わりで頂点に達します。
- ドローン風の部分(24〜27小節) 弱音で、平行して動く持続音的な響きが続きます。
- コーダ 冒頭主題が1オクターヴ上で戻り、変ト長調の和音で静かに閉じます。
音楽的特徴
五音音階と全音階和声、旋法的な終止を組み合わせ、民謡のような素朴さを生んでいます。変格終止的な響きを多用し、旋律は順次進行と跳躍を交互に使います。第1巻の中でも技巧的に平易な部類で、荒れた第7曲「西風の見たもの」の直後に置かれ、対照が際立ちます。
演奏のポイント
和音の連なりを重くせず、旋律を歌わせるのが第一です。頂点へ向かうクレッシェンドを丁寧に作り、その後のドローン風の部分は音を薄く保つと、冒頭主題の再現が生きます。ペダルは響きを濁さない程度に使います。
この音源について(収録エピソード)
ミケランジェリのドビュッシー『前奏曲集第1巻』は1978年6月に録音され、DGから1984年に発売されました。録音を極端に絞り、完璧主義で知られたこの巨匠にとって、録音自体が出来事とされます。批評では、細部まで磨いた音色の制御と静けさが評価されています。『亜麻色の髪の乙女』は第8曲です。セッションの具体的な逸話は確認できませんでした。
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録音
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映画・ドラマ・アニメ
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CM
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教科書・鑑賞教材
教科書・鑑賞教材での掲載を示す出典は確認できませんでした。
関連作品
- 前奏曲集第1巻 第6曲「雪の上の足跡」
- 前奏曲集第1巻 第7曲「西風の見たもの」
- 歌曲「亜麻色の髪の乙女」(1882〜84)
- ハルトマンによるヴァイオリン編曲(1910年5月)
同じ作曲者の曲
トリビア
- ドビュッシーの作品の中でも特に録音の多い曲の一つとされます。
- 親友のアルチュール・ハルトマンが、出版の翌月にヴァイオリンとピアノ用の編曲を発表しました。
- 前奏曲集第1巻の第6〜8曲は、静・激・穏の対照を作る配置になっていると評されます。