SUBURBIA CLASSICA › Songs › ピアノ独奏

月の光(ベルガマスク組曲 第3曲)

Clair de lune — Suite bergamasque, L.75 No.3

弱音の和音と流れるアルペッジョで、月明かりの情景を描いた小品です。ヴェルレーヌの詩に結びつく題名を持ちます。

プレイヤーで聴く(終わると次の曲へ)

作曲者
ドビュッシー(印象派)
カテゴリ
ピアノ独奏
作曲年
1890年頃(1905年出版)
作品番号
ベルガマスク組曲 第3曲
調性・拍子
変ニ長調・9/8拍子
形式
組曲の1曲(ピアノ独奏)
難易度
ヘンレ版の難易度は 5です(medium)。同じ組曲の前奏曲は7、メヌエットとパスピエは6です。ABRSMグレードは未確認です。
献呈
未確認です(献呈先の記載は確認できませんでした)。
ムード
夜・穏やか

作曲の経緯

ドビュッシーは1890年ごろ、20代後半でピアノ組曲を構想し、前奏曲・メヌエット・「感傷的な散歩」・パヴァーヌを並べました。のちに「感傷的な散歩」は「月の光」に、パヴァーヌは「パスピエ」に改題されました。どれもヴェルレーヌの詩に由来する題名です。組曲名の「ベルガマスク」は、詩集『艶なる宴』の詩「月の光」の冒頭にある「仮面とベルガモの踊り手」の語から取られました。ドビュッシーはこの同じ詩に歌曲も付けていますが、組曲の「月の光」はそれとは全く別の音楽です。ヘンレ版の解説によると、原稿は1890年に出版社ショードンへ渡ったまま刊行されず、1905年にフロモン社から出ました。ドビュッシーは校正刷に作曲年「1890」と書き入れ、初期作であることを明示しました。出版前に改訂したことは確かですが、1890年の形と1905年の形で何がどれだけ違うのかは、現存資料からは分かっていません。

出版・初演

1905年、パリのE.フロモン社です(プレート番号 E.1404 F.)。1890年ごろ作曲、1905年に改訂のうえ出版されました(IMSLP、ヘンレ、英語版Wikipediaで一致)。初演は未確認です。

題名・通称の由来

題名はヴェルレーヌ『艶なる宴』所収の詩「Clair de lune(月の光)」からです。この曲の旧題は「感傷的な散歩(Promenade sentimentale)」で、これもヴェルレーヌの詩の題です。組曲名「ベルガマスク」は同詩第1節の「masques et bergamasques」に由来します。

構成分析

音楽的特徴

変ニ長調、9/8拍子の複合3拍子で、全体の大半が弱音で奏されます。和声は古典的な機能和声の連なりから距離を取り、旋法的で曖昧な響きを生みます。前奏曲の部分には、同じヴェルレーヌ詩にフォーレが付けた歌曲の伴奏に似た音形が出るとの指摘もあり、先行作曲家の影響が見える初期作でもあります。ピアノ書法は、内省と距離感の間を行き来する印象主義的な響きの扱いが核になります(細かな和声分析は、参照した解説では詳述されていません)。

演奏のポイント

超絶技巧は少ないが、弱音の中で音色の層とペダルを制御し、9/8の揺らぎを自然に保つことが課題になります。

この音源について(収録エピソード)

演奏
チョ・ソンジン(ピアノ)
アルバム
Debussy(映像 第1集、ベルガマスク組曲、子供の領分 ほか)
レーベル
Deutsche Grammophon
録音
2017年
録音場所
ジーメンス・ヴィラ(ベルリン)

2015年ショパン国際コンクールの優勝者チョ・ソンジンが、ドビュッシー没後100年の前年にあたる2017年に録音したオール・ドビュッシー・プログラムです。ベルリンのジーメンス・ヴィラで録音され、同年11月17日にドイツ・グラモフォンから発売されました。「月の光」を含む「ベルガマスク組曲」のほか、「映像」第1集や「子供の領分」などを収め、「喜びの島」で締めくくります。チョは11歳の初リサイタルで「ゴリウォーグのケークウォーク」を弾き、パリでミシェル・ベロフに師事しました。

音源の投稿元(DG公式)はoEmbedで確認済みです。「未確認」は出典で確認できなかった項目です。

録音

実在と年を出典で確認できたもののみ掲載しています。

映画・ドラマ・アニメ

CM

教科書・鑑賞教材

教科書・鑑賞教材での掲載を示す出典は確認できませんでした。

関連作品

トリビア

楽譜・他のサービスで聴く

IMSLP(楽譜)Apple Musicで探すSpotifyで探す

出典

この曲をシェア

XLINEFacebookはてブ

← 前奏曲 第15番「雨だれ」ジムノペディ 第1番 →