二分足らずの散歩に、楽団の仕事が詰まっている。
Orchester Fritz Maldenerの「Short Walk」は、1972年の『Speedy Buggy』を締めくくる一曲。長いソロを待つレコードとは違う、短い器楽の楽しみがある。限られた時間で場面を作り、次へ手渡す。MIXの選曲に迎えられる理由も、その短さから考えてみたくなる。
- 発売年
- 1972年
- 国・活動圏
- ドイツ
- 参照盤の発売国
- ドイツ
- ジャンルの手がかり
- ビッグ・バンド / イージー・リスニング
- 参照したレコード
- Speedy Buggy — MPS / BASF 20 21236-2
- 制作・録音年
- 未確認
cd09とcd13は同一名義作品としてID統合。1973南アフリカ盤より早い1972ドイツ原盤マトリクス採用。
最後の溝にある小さな散歩
ドイツのMPSとBASFによる原盤で、「Short Walk」はB面最後の第6曲。作者はGerhard MannとOtto Schüttで、演奏するMaldener自身の作品ではない。同じ作者の「Rockin’ Voices」で盤が始まり、この曲で終わるという並びも面白い。楽団名が大きく印刷された盤の内側にも、さまざまな作家の小品が集まっている。 [1]
放送や舞台へも音楽を届けた人
Maldenerの活動はレコードだけに収まらない。Saarländischer Rundfunkの公式回顧記事は、Hanns Dieter Hüschの仕事へ彼が音楽を提供したことを紹介し、1965年の『Carmina Urana』も挙げる。言葉や場面と一緒に成立する音楽へ関わった経歴を知ると、短い一曲の扱いも気になる。ただし、この曲に具体的な映像の用途があったとまでは資料から決められない。 [2]
終わる前に、もう一度聴きたくなる長さ
原盤表記の演奏時間は1分57秒。短いからこそ、最初の主題を覚えたまま終わりまで追いやすい。主役が前へ出る場所、伴奏へ視線を移せる場所、終わりへ向かう合図を一つずつ探してみよう。長尺の展開とは別の、小さな構成を味わえる。Premium Cutsでは別の作品にも選ばれた一曲だが、前後の曲が変わると同じ散歩にも違う入口と出口が生まれる。 [1]
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
関連曲を、棚の中から。
ほかの収録先
出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- SoulDisco — Speedy Buggy原盤 ↗
1972年盤面マトリクス、作者、曲順、尺。
- Saarländischer Rundfunk公式 — Hüsch回顧 ↗
Maldenerの放送・語りを伴う音楽制作の実例。
- TICRO — Premium Cuts13 ↗
同曲がCD13にも収録されることを確認。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。