層雲という名前の下で、声も鍵盤も楽器になる。
Laurie Hollowayの「Stratus」は、1979年の「Cumulus」に収まる。気象や空を思わせる題名が並ぶアルバムで、Norma Winstoneの声が参加する一曲。言葉で景色を説明せず、音で空模様を想像する余白を残している。
- 発売年
- 1979年
- 国・活動圏
- イギリス
- 参照盤の発売国
- イギリス
- ジャンルの手がかり
- ブリティッシュ・ジャズ / エレクトリック・ジャズ / スキャット
- 参照したレコード
- Cumulus — Hobo / HO 503
- 制作・録音年
- 未確認
1979年の同時代広告で発売を確認。2012年、2018年、2026年などの復刻と区別。Billy Cobhamの同名曲ではない。
新しいレーベルの、最初の四枚
1979年4月のMusic Weekには、Hoboの新譜として「Cumulus」HO503の広告が載る。同誌の翌月の紹介は、四枚をレーベルの最初の発売群として扱う。後年に再発される前から、この盤は新しいレーベルの顔の一つだった。作家の個人作であると同時に、制作を送り出す側の出発にも立ち会っている。 [1] [2]
自作曲の中に、声を招き入れる
日本の復刻元による紹介は、全曲をHollowayのオリジナルとし、エレクトリック・ピアノとWinstoneのスキャットを軸に説明する。曲順には「Nebula」「Cirrus」「Whirlwind」といった名が並び、本曲はB面三曲目。歌詞のない声が、空の語彙を掲げた器楽曲の中に入る。その発想だけでも、普通の歌伴とは違う関係を聴きたくなる。 [3]
雲の名前を、聴き方の指示にしない
層雲という意味を知っても、曇った音がするはずと決めつけずに聴こう。まず声の線だけを追い、次は鍵盤の線を追う。二つが同じ方向へ進む場所と、離れる場所を見つければ、自分だけの景色ができる。The Singers Unlimitedの「You Are My Sunshine」と並べると、声の重なりと少ない声の置き方を比較する楽しみもある。
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
関連曲を、棚の中から。
出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- Music Week — 21 April 1979 ↗
原盤HO503の同時代広告。
- Music Week — 12 May 1979 ↗
Hobo初回発売群についての同時代紹介。
- Record Store Day Japan — production dessinee reissue ↗
復刻元の曲目、全曲自作、Winstoneスキャットの説明。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。