ブラジルの行進曲が、ロンドンではヒッピーのパレードに。
チコ・アーネズ&ヒズ・クバーナ・ブラスの「Hippy Parade」。題名が違っても、骨格にあるのはシコ・ブアルキの「A Banda」。1969年の英国盤が運ぶ、軽快な翻案である。
- 発売年
- 1969年
- 国・活動圏
- イギリス
- 参照盤の発売国
- イギリス
- ジャンルの手がかり
- Latin Pop / Brass
- 参照したレコード
- Hippy Parade/Tina(Columbia, DB 8642)
- 制作・録音年
- 未確認
同じChicoでも、作る人と率いる人
レコードの名義はChico Arnez。原曲を書いたChico Buarqueとは別の人物だ。盤の作者欄はChico BuarqueとDe Hollandeに分かれて記されるが、ブラジルの音楽研究記事は、その表記をBuarque de Hollandaの名の分割として指摘している。原曲をめぐる名前の行き違いまで含め、英国ラテン盤の少し奇妙な一枚。タイトルに原題を添えると、レコードがどこから来たのかを追いやすくなる。 [1] [2]
1969年の広告にもパレード
同年11月22日号のNew Musical Expressには、「Hippy Parade」をColumbia DB 8642の新譜として大きく告知する広告が載る。裏面は「Tina」。後年のDJが突然作り出した珍しい繋がりではなく、発売時から英国のポップ市場へ送り出された曲だった。ブラジルの日常的な楽隊を思わせる原題が、当時の流行語を含む英語の看板へ変わる。その題名の付け方自体に、同時代へ翻訳する発想がある。 [1] [3]
行進をきっちりしすぎない
曲を聴くときは、足を揃える行進曲のイメージと、身体を自由に揺らすラテン・ポップの間を行き来してみたい。旋律のひと区切りごとに伴奏はどう答えるか、次へ進む拍にどんな軽さがあるか。原曲を知っていれば口ずさみ、知らなければブラスが示す短い形を覚えるだけでもよい。遠い国の曲が、耳に残る題名を新しく得て街へ出る。異文化の紹介と大衆的な娯楽が、同じシングルの両面に収まっている。 [1] [2]
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
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出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- 45cat:Columbia DB8642 ↗
名義、1969年、両面と作者表記の現物ラベル。
- Ayrton Mugnaini Jr.:A Banda50年の翻案研究 ↗
Hippy ParadeがA Bandaの翻案、作者名分割の指摘。
- New Musical Express 1969年11月22日号 ↗
Columbia DB8642の同時代新譜広告。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。