不可能な恋を、満席の客席まで届く言葉に。
シャーリー・バッシーが歌う「It’s Impossible」。メキシコのアルマンド・マンサネーロの「Somos Novios」が英語のスタンダードとなり、その旋律を英国の大きな声が引き受ける。
- 発売年
- 1971年
- 国・活動圏
- イギリス(ウェールズ)
- 参照盤の発売国
- イギリス
- ジャンルの手がかり
- オーケストラ・ポップ / ヴォーカル
- 参照したレコード
- Something Else(United Artists, UAG 29149)
- 制作・録音年
- 未確認
映画歌とポップスが並ぶ1971年
本曲を収める『Something Else』は1971年のアルバム。英国盤UAG 29149には「Love Story」「Bridge Over Troubled Water」なども並び、ジョニー・ハリスが編曲とプロデュースを担った。新しい人気曲を歌手の表現へ取り込む、当時のアルバム作りがよく見える選曲だ。曲の出身地がどこであっても、バッシーが一枚を通して主人公になる。その統一感を担うのが、声だけでなくハリスの編曲だったことも覚えておきたい。 [1] [2]
ニューヨークの夜にも持っていった
同年10月23日号Billboardは、ニューヨークのウォルドルフ・アストリア、エンパイア・ルームでの彼女の公演を評している。10月12日のショーには「Goldfinger」「Big Spender」とともに「It’s Impossible」も登場。伴奏はブライアン・フェイヒー指揮の20人編成だった。レコードのハリスと舞台のフェイヒー。別の音楽監督に受け渡されながら、新しいアルバム曲はすでにショーのレパートリーとなっていた。 [3]
声の大きさより、言葉の置き方へ
大きな声の歌手だからこそ、強く張る瞬間だけを待たない聴き方を勧めたい。短い題名を口にするまでの間、語尾を伸ばして次のフレーズへ渡す時間、伴奏が声を迎える位置。その関係を追うと、愛の不可能さを訴える曲が、一人の独白から客席と分かち合うドラマへ変わっていく。原曲や別の英語版を知っていても、旋律の同一性だけでなく、一文の終わらせ方を比べればバッシーの輪郭がつかめる。 [1] [2]
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
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出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- eil:英国オリジナルLP ↗
1971年、UAG29149、曲目、Johnny Harrisの編曲・制作。
- Qobuz:Something Else ↗
レーベル提供原盤・曲別クレジット、アルバム。
- Billboard 1971年10月23日号 ↗
Waldorf Astoriaでの10月12日公演評。曲目とBrian Fahey指揮20人編成。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。