観覧車は、ソ連のジャズでも回る。
「Devil’s Wheel」はロシア語で「Чёртово колесо」。Melodiyaの楽団はArno Babadjanianの歌を、器楽のアンサンブルへ移した。英語の題名をたどってロシア語の盤へ戻ると、匿名のムード音楽に見えた演奏の一人ひとりが姿を現す。
- 発売年
- 1973年
- 国・活動圏
- ソ連
- 参照盤の発売国
- ソ連
- ジャンルの手がかり
- ジャズ・オーケストラ / エストラーダ
- 参照したレコード
- Ваши любимые песни играет ансамбль «Мелодия» — Melodiya / 1973年原盤
- 制作・録音年
- 未確認
レーベルの1973年原盤資料を採用。1974年の盤や2008年編集盤と区別。
1973年の、新しい楽団の名刺
レーベルMelodiyaが公開する当時の解説は、楽団の誕生を1973年4月と記す。指導者はGeorgy GaranyanとVladimir Chizhik。ピアノのBoris Frumkin、ギターのAlexander Bukhgolts、ベースのIgor Kantyukovらの名も並ぶ。「人気の歌を楽団が演奏する」というアルバムの発想は、歌を選ぶことと個々の奏者を生かすことを同時に行うものだった。 [1]
編曲者も、楽団の中にいる
本曲の作曲者はArno Babadjanian、編曲者はBoris Frumkin。ピアニスト自身が編曲を担当するので、書く人と鳴らす人の距離が近い。歌の旋律を管楽器へ渡し、即興の余地をつくる仕事として想像してみたい。2008年の「Musical Cocktail, Vol.2」にも3分03秒の同曲が収録されるが、これは新録の年ではなく、古い録音へ戻るための別の入口である。 [1] [2]
回る旋律と、動く配置
題名から観覧車を思い浮かべ、旋律が戻るたびに同じ場所へ帰ったように感じるか試してみよう。次は旋律から耳を外し、どの楽器が合間を埋めるかを追いたい。同じ棚のPeter Thomas「Jerry Cotton Theme」へ進めば、違う国の楽団が短い曲にどんな展開を詰め込むかも比べられる。背景を知ってから聴くと、三分という時間の密度が少し変わる。
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
関連曲を、棚の中から。
出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- Melodiya公式 — Ваши любимые песни… ↗
1973年原盤解説、楽団創設、メンバー、本曲Babadjanian作/Frumkin編曲。
- Melodiya公式 — Инструментальный коктейль2 ↗
正規編集盤への再収録、作者と3分03秒。
- Spotify — Musical Cocktail Vol.2 ↗
FirmaMelodiaの2008年編集盤と英語題。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。