憧れのスターは、近くで見るとちょっと違う。
題名にはキスが三つ。けれど単なる甘いラヴ・ソングだと思うと、歌の中の小さな皮肉を取り逃がす。Wilma Goichの「Baci baci baci」は、スターに憧れる気持ちと、その熱がふっと冷める瞬間まで含んだ1969年の曲だ。
- 発売年
- 1969年
- 国・活動圏
- イタリア
- 参照盤の発売国
- イタリア
- ジャンルの手がかり
- イタリアン・ポップ / サンレモ
- 参照したレコード
- Baci baci baci / Una volta nella vita — Ricordi / SRL 10530
- 制作・録音年
- 未確認
群衆の中の一人として
歌詞の主人公は、街にやって来る憧れのスターを待っている。写真で見ていた姿と、近くで見た姿との落差が、浮き立つ題名の裏に忍び込む。大きな恋愛の告白ではなく、観客の側からアイドルを見る歌として読むと、反復する言葉にも違う表情が生まれる。 [1]
同じ曲を二組で競うサンレモ
作者はSergio BardottiとGianfranco Bracardi。1969年のサンレモ音楽祭ではWilma GoichとThe Sweet Inspirationsが同曲を歌った。イタリアの歌をアメリカのソウル・グループも解釈する、その顔合わせが興味深い。イタリアのディスコグラフィーではRicordi SRL 10530が1969年1月のシングルとして記録される。 [1] [2]
甘い言葉の、少し引いた聴き方
短い語の反復だけに乗る一回と、歌の中の主人公の気持ちを追う一回。同じ曲でも、楽しさと可笑しさの配分が変わるはずだ。France Gallもフランス語で取り上げており、イタリアの音楽祭からフランスのポップスへと道が延びる。この棚では彼女の「Le temps du tempo」が次の入口になる。 [3]
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
関連曲を、棚の中から。
出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- Le parole di Sanremo — Baci baci baci ↗
1969年、作者、二組の歌唱者、歌詞の物語。歌詞は転載していない。
- Discografia nazionale — Ricordi盤 ↗
1969年1月、SRL 10530、カップリング。
- Baci, baci, baciのフランス語版 ↗
1969年のFrance Gall版、Eddy Marnayによるフランス語詞。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。