ラジオで育った声が、レコードの一曲目でこちらを迎える。
Sheila Grahamの「Without You」は、1969年のCBC Radio Canada盤の冒頭曲。放送の仕事と深く関わったカナダの歌手が、当時のポップスを含むレパートリーを自分の声へ引き寄せた。曲名だけで別の有名曲を思い浮かべる前に、この盤の時間へ耳を合わせたい。
- 発売年
- 1969年
- 国・活動圏
- カナダ
- 参照盤の発売国
- カナダ
- ジャンルの手がかり
- ヴォーカル・ジャズ / ソウル・ジャズ
- 参照したレコード
- Sheila Graham — CBC Radio Canada LM 70
- 制作・録音年
- 1969年
1964SheilaSingsのRustyDavis編曲を1969LM70へ誤流用しない。1969盤はTonyChappell。WithoutYouはOsvaldoFarrés作品。
番組の制作から生まれた1969年盤
Museum of Canadian Musicの原盤資料によると、アルバムは1969年の番組『Funny You Should Say That』の制作中に録音された。プロデューサーはFrank Heron、録音技師はPeter Tessier、編曲・指揮はTony Chappell。「Without You」はA面の最初に置かれる。声の後ろに、放送のために音楽を作る人たちの具体的な仕事が見える。 [1]
モントリオールの楽団から、放送へ
同資料は、Grahamが学生バンドから活動を始め、Blake SewellやJohnny Holmesの楽団へ進んだ経歴を紹介する。その後、モントリオールのCJADやCBCで声を届け、自分の番組『Sheila Sings』も持った。今回の盤は1964年の同名番組由来の盤とは別作品。活動を通じて培った歌が、違う番組や曲目の組み合わせへ展開していったことがわかる。 [1]
曲名の親しさを、一度ほどいてみる
原盤の曲目には「Son of a Preacher Man」「Aquarius」「Stormy」も並ぶ。「Without You」のクレジットはOsvaldo Farrésで、のちに大ヒットするBadfinger作品とは区別したい。まずは一息の長さや、言葉からスキャットへ向かう声の動きを楽しもう。同じアルバムのほかの曲へ進めば、よく知られた題材を扱う時の声の距離も比べられる。歌手の世界は、一つの曲名よりずっと広い。 [2] [3]
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
関連曲を、棚の中から。
出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- Museum of Canadian Music — Sheila Graham原盤 ↗
1969年LM70、録音番組、制作と編曲、経歴。
- Discogs — Sheila Graham1969年盤 ↗
WithoutYou作者Farrésと原盤照合。
- デシネ — LM70原盤 ↗
1969年盤と冒頭曲、スキャット、曲目の照合。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。