10ccのため息が、母の故郷で踊りだす。
「Soledad」は、異国情緒を借りただけのフラメンコ・ポップではない。バルセロナに生まれ、フランスで育ったRoéが、母の故郷カディスへ向けた一曲。英国ポップスの記憶と家族の風景が、同じ歌の中で出会っている。
- 発売年
- 1990年
- 国・活動圏
- フランス
- 参照盤の発売国
- フランス
- ジャンルの手がかり
- Flamenco Pop / Rumba
- 参照したレコード
- Roé / Barclay
- 制作・録音年
- 未確認
初出1990。後年のJuan Carmona参加再録とは区別。正式名義Roé。
英国からアンダルシアへ
1990年当時の業界誌Music & Mediaは、この曲を10ccの「I’m Not in Love」の翻案として紹介している。原曲のイメージだけで再生すると、歌が別の身体を得る面白さに気づくはず。旋律の血縁を探しながら、言葉とリズムが変わったことで、同じ感情がどんな距離から届くのかを聴いてみたい。 [3]
母に捧げた録音
本人の公開音源には、カディス出身の母に捧げた作品と記され、Roé、Tomatito、Carles Benavent、Nick Patrickがクレジットされている。デビュー・アルバムのプロデューサーもPatrick。豪華な参加者の名前を並べる以上に、フラメンコと現代のポップ制作が同席していることが、この曲の生まれ方を物語る。 [1] [2]
大ヒットの裏にある遠回り
Roéはパリでロック・バンド、スタジオ仕事、劇場音楽を経験し、コンテンポラリー・ダンスへの作曲をきっかけにアンダルシアのルーツへ戻ったという。テレビの応援でこの曲が広く知られた一方、本人はそれが多彩な仕事を覆い隠したとも振り返る。陽気な表情だけで終わらせず、帰郷の歌として聴けば、タイトルの孤独にも違う重みが宿る。 [2]
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
関連曲を、棚の中から。
出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- Roé公式音源 ↗
1990年、母への献辞と参加者
- Roé公式略歴 ↗
制作経緯、Nick Patrick、カディスとの関係
- Music & Media 1990年4月21日号 ↗
同時代記事で10cc作品の翻案と紹介
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。