「翼をください」が、十四歳のフランス語になった。
Mademoiselleという名の少女が歌う「C’est l’amour, c’est la vie」。耳馴染みのあるメロディーの正体は、赤い鳥の「翼をください」だ。1972年、後にCaroline Verdiとして活動する歌手が十四歳の頃に残したシングル。日本の歌が海の向こうで別の表情を得て、また日本へ帰ってきた。
- 発売年
- 1972年
- 国・活動圏
- フランス
- 参照盤の発売国
- フランス
- ジャンルの手がかり
- フレンチ・ポップ / ソフト・ロック
- 参照したレコード
- Dumbarada / C’est l’amour, c’est la vie — 7インチ
- 制作・録音年
- 未確認
原盤のレーベル・品番は未確定のためreleaseに推測を入れない。
B面に隠れていた長い旅
シングルのA面「Dumbarada」は、旧ユーゴスラビアのVjeko Juttのヒットを取り上げた曲。B面に日本の歌を置くこの組み合わせだけでも、当時のフランスのポップが多方向へ耳を開いていたことがわかる。国ごとに整列した名曲集には現れない交流が、たった二曲の小さな盤に記録される。少女の歌声は、その二つをつなぐ中心にいる。 [1] [2]
編曲家が与えた翼
この録音の演奏を手がけたのは、フランスのトランペット奏者、作編曲家Ivan Jullien。日本で親しまれた歌に、別の編成と声の組み合わせを与える存在だ。2018年にはUniversalとproduction dessineeが正規復刻し、日本語題「翼をください」を添えて紹介した。復刻は珍しい盤を保存するだけでなく、曲の出発点を聴き手へ見えるようにする仕事でもある。 [1] [2]
知っている歌を、知らない言葉で
最初は元の日本語を頭の中で重ね、次はその言葉を離してフランス語の響きだけを追ってみよう。同じ旋律のどの音にアクセントが載り、どこで息が継がれるのか。訳詞の意味をすぐ確定させるより、その身体的な違いを聴くほうが、カヴァーの変化がわかりやすい。幼い声に大きな旋律が託される時、歌は懐かしさと新鮮さを同時に持つ。
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
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出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- Universal Music Japan — ドゥンバラダ c/w 翼をください ↗
正規再発元による1972年原盤、曲の由来、2018年再発。
- production dessinee — Mademoiselle ↗
Caroline Verdi、十四歳、Ivan Jullien、A面の由来。
- Encyclopédisque — Caroline Verdi ↗
Mademoiselle名義と1972年盤。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。