フランス映画の恋人たちが、ニューヨークの職人に出会う。
ザ・ブラス・リングの「A Man and a Woman」は、映画『男と女』の旋律を米国のインストゥルメンタル・ポップへ移した録音。フィル・ボドナーを中心とする集団の、気の利いた選曲だ。
- 発売年
- 1967年
- 国・活動圏
- アメリカ
- 参照盤の発売国
- アメリカ
- ジャンルの手がかり
- Instrumental Pop / 映画音楽
- 参照したレコード
- The Dis-Advantages of You(Dunhill, D/DS 50017)
- 制作・録音年
- 未確認
1967年、B面の扉を開く
収録アルバム『The Dis-Advantages of You』は、Dunhillから1967年3月に登場した。原盤目録では「A Man and a Woman」がB面の冒頭にある。同じLPに「Born Free」「I Will Wait for You」「Theme from the Sand Pebbles」と映画由来の曲が並び、テレビやポップスも同じ器に収まる。映画館で覚えた旋律を家庭のプレーヤーで楽しむ時代、アルバムの面を返した瞬間にフランスの主題が現れる設計だった。 [1] [2]
Brassの名の奥に木管の名手
中心人物のボドナーは、サックスだけの人ではなかった。所属組合Local 802の追悼記事は、クラリネットや各種木管を操る奏者であり、ブラス・リングの指揮、演奏、作曲、編曲で知られたと記す。またグループにはサックスのStan Webb、ギターのTony Mottolaもいた。Brassという名前から金管の軍団を想像するより、さまざまな録音現場を支えたニューヨークの職人が集まったと考えると、その器用さの意味が分かる。 [3]
声を覚えていても、まず音色を待つ
原曲で親しまれた声のフレーズを記憶に置き、ここでは誰がその役を引き受けるのかを楽しもう。旋律の輪郭は同じでも、息を使う楽器と弦を弾く楽器では、音の立ち上がりも余韻も違う。言葉が消えたところに何が加わるのか。目立つメロディーだけでなく、ひと節の終わりを繋ぐ短い合いの手へ耳を寄せると、映画の思い出を借りながら独立したポップ盤を作る編曲家の仕事が見えてくる。 [1] [3]
聴き方の提案は、この曲を楽しむための鑑賞ガイドです。
関連曲を、棚の中から。
出典と資料メモ
年は確認できた最も早い発売年を採用。活動国と盤の発売国、再発年は分けて記録しています。
- Both Sides Now:Dunhill目録 ↗
1967年3月DS50017、AB面曲順。
- Cash Box 1967年4月8日号 ↗
新譜アルバムと本曲を含む映画曲群の同時代紹介。
- Local 802 AFM:Phil Bodner追悼 ↗
所属音楽家組合によるBodner、Brass Ring、Stan Webb/Tony Mottolaの紹介。
資料確認日 2026-10-26 · 解説は確認資料の範囲で更新します。