本文試作・代表作の個別監査中 / 画像未収録 · 2026-10-30
歴史的な美術運動・理論
シュプレマティスム(絶対主義)
Suprematism
- 年代
- 1915年に公表/主に1910年代後半–1920年代
- 地域
- ペトログラード、ヴィテプスクなど(当時のロシア帝国から革命後の地域へ)
何の絵だろう、と決めなくてもいい。
四角や線が、画面の中に浮かんでいます。
シュプレマティスムは、風景や人をそのままかくことからはなれ、色や形の関係を探った活動です。
何がかかれているかだけでなく、形がどちらへ傾き、どのくらい離れているかを見ます。
白い絵の中にも、白の違いや、絵の具のぬり方の違いがあります。
- 作品を見るなら、形はまっすぐ置かれていますか。それとも傾いていますか。
- 形のまわりに何もかかれていない場所は、どのくらいありますか。
02 — REPRESENTATIVE WORKS この動きを知るために選んだ作品
作品から、もっと知る。
作品の知名度や画像の入手しやすさだけで選びません。紹介したい作品と、調べて分かったことをまとめました。画像を載せられるかどうかは、別に確かめています。画像の利用許諾を確認できていないものは掲載していません。
黒い正方形、白の絵画、理論をまとめた本、レリーフ(表面から形が浮き出る彫刻)という4つの役割から選びました。Malevichの例が中心です。女性作家やUNOVISの応用分野をすべてカバーする代表セットではありません。画像はすべて未取得です。
01Black Suprematist Square(黒い正方形)
黒い四角を、絵にする。
自然の景色を写すのではなく、図形そのものを見せる作品です。
新しい絵の考え方を知らせる、大切な一枚になりました。
作品の所蔵元・解説ページで見る ↗原作品:原作品の個別・地域別確認未完 / 複製:当該個体の写真・複製画像の商用許諾未確認
商用利用:未確認・掲載不可 / 画像採用:未採用
作品の記録と、詳しい説明
絵画・運動の象徴
Kazimir Malevich / 1915(トレチャコフ美術館の表記)
自然の姿を写すことから離れ、図形でつくった絵画が、運動の象徴となった例です。「0.10」展と、考え方を公表したことを結びつけて見ます。
館が1915年作とする作品を候補にしています。作者が1929年に作った別の版、今のグッズ、展覧会の写真とは区別します。この個体の登録番号と、画像を使う条件は未確認です。
02作品の内容を説明する見出し
白い形と、そのまわりの白を組み合わせた絵
原題:Suprematist Composition: White on White
白と白でも、形が見える。
白い形と、そのまわりの白には違いがあります。
傾きや位置のずれ、絵の具のあとにも注目したい作品です。
作品の所蔵元・解説ページで見る ↗原作品:原作品の個別・地域別確認未完 / 複製:当該個体の写真・複製画像の商用許諾未確認
商用利用:未確認・掲載不可 / 画像採用:未採用
作品の記録と、詳しい説明
絵画・白と空間
Kazimir Malevich / 1918
強い原色がなくても、傾き、中心からのずれ、白の違いで形の関係が生まれます。筆の跡や、均一ではない輪郭から、絵具で描かれた物としての特徴を見ます。
MoMA 817.1935。油絵具とカンヴァスを使い、79.4×79.4cmです。館が説明する所蔵の歴史や、1999年の遺産管理者との合意は、画像を使う許可ではありません。
03作品の内容を説明する見出し
形の組み合わせを図と文章で伝える本
原題:Suprematizm. 34 risunka(Suprematism: 34 Drawings)
形の考え方を、図と文章で伝える。
絵を見せるだけでなく、図と文章で考え方を伝える本です。
基本の形や、その組み合わせ方を学ぶためにも使われました。
作品の所蔵元・解説ページで見る ↗原作品:原作品の個別・地域別確認未完 / 複製:当該個体の写真・複製画像の商用許諾未確認
商用利用:未確認・掲載不可 / 画像採用:未採用
作品の記録と、詳しい説明
書物・理論と教育
Kazimir Malevich(著者)/UNOVIS(出版)/El Lissitzky(印刷と推定) / 1920
絵画を一つずつ見せるだけでなく、図と文章で、基本の形や組み合わせ方を共有する例です。美術館は、理論と見た目の両方を学ぶ教材として説明しています。
MoMA82.2001。各ページは21.8×18cmです。題名は34 Drawingsですが、表紙を含む挿図は35点あります。印刷者は「おそらく」とされているので、断定しません。掲載する具体的なページや見開きと、権利は未確認です。
04作品の内容を説明する見出し
平らな面から部品がせり出す立体作品
原題:Suprematist Relief-Sculpture
平らな面から、形がせり出す。
曲がった面や、交差する部品が、実際に手前へ出ています。
平らな絵に奥行きをかくのとは、違うつくり方です。
作品の所蔵元・解説ページで見る ↗原作品:原作品の個別・地域別確認未完 / 複製:当該個体の写真・複製画像の商用許諾未確認
商用利用:未確認・掲載不可 / 画像採用:未採用
作品の記録と、詳しい説明
レリーフ・実際の空間
Jean Pougny(Ivan Puni) / 1920年代(1915年の原作の再制作)
曲面や交差する部材が、実際に手前へ出ています。平面に奥行きがあるように見せる方法との違いに注目です。この運動を平らな絵だけで説明しないための候補です。
MoMA1060.1983。色を塗った木、金属、厚紙を、木製パネルに取り付けています。50.8×39.3×7.6cmです。1915年当時の原作そのものではなく、1920年代の再制作として表示します。
もう少し知る:時代や、つくり方の話
どんな時代に、何をつくった?
物や風景を描かずに、色と形だけで何を伝えられるでしょうか。シュプレマティスムは、自然や物語を再現することから離れ、色・形・線の関係そのものを絵画のテーマにした運動です。単に丸や四角の模様を使うのではなく、形や色を通して、感覚や心の中の経験を探ろうとしました。
マレーヴィチ(Malevich)は、1915年12月の「0.10」展で、新しい抽象絵画(ちゅうしょうかいが:物の姿をそのまま描かず、色や形などで表す絵画)を発表しました。1917年の革命後に生まれた社会の理想とも接点があります。ただし、運動を発表したのは革命の前です。
01 — LOOKING CLOSELY 識別は、個別作品との照合から。
以下は観察のための問いです。すべての作品に共通する固定ルールや、未取得画像の実見結果ではありません。
COLOR色と、使った材料
鮮やかな色だけに注目しないでください。《白の上の白(White on White)》では、白どうしのわずかな違いや、絵の具を塗った質感が働きます。画面上で作る、均一な白い正方形とは同じではありません。
TYPE文字をどう見せる?
サンセリフ(文字の端に小さな飾りがない書体)を使っているかどうかで、この絵画の運動は判断できません。1920年の『34 Drawings』では、手書き原稿を石版(せきばん)で刷った本文と、丸や四角などの図を使って、理論をどう伝えたかを見ます。
FORMどんな形で、どうつくる?
四角・円・直線を、外にある物を描いた形としてではなく、画面の中で互いにどう関わるかから見ます。輪郭がすべて機械のように正確だとは限りません。
COMPOSITIONどこに、どう置く?
《白の上の白》では、位置のずれや傾き、余白の関係が、動きや限りない空間を感じさせます。これは美術館の解説をもとにした見方です。このサイトでまだ取得していない画像を、直接観察した記述ではありません。
COMPARE
似ているところ、違うところ。
ロシア構成主義(Russian Constructivism)とは、近い時期・地域で広がりましたが、同じ意味ではありません。物の再現によらない色や形を重視する考え方と、制作・材料・使い道の関係を探る試みを、作品ごとに比べます。ただし、芸術家の集団UNOVIS(ウノヴィス)による応用芸術(生活の品などに芸術を生かす制作)や、街路の装飾もありました。「シュプレマティスムは絵画だけ、構成主義は実用品だけ」と分けることもできません。
項目を横に並べる ↗READ TODAY
現代作品を読むための比較視点
現代の広告や画面に似た図形があっても、それだけで歴史上の運動に属するとは言えません。原作が何に描かれたか、手の跡がどう残るか、どんな理論があったかを調べます。その後の引用や、形を組み直した表現とは、分けて見ましょう。