DESIGN LINEAGEデザイン表現史RESEARCH EDITION
PRIMARY SOURCES / WORKS

作品・制作の例3件を紹介しています。実作品画像0点、参照・関連画像0点。画像の収集は継続中です。

思想・文化運動と美術の関係を考える主題

ネグリチュードと、目で見る文化

Négritude と視覚文化

時期
1930年代の思想/1960年代以降の美術との関係
地域
フランス語圏のアフリカ・カリブ地域と、その交流

文化の価値を、自分たちの言葉と形で語る。

自分たちの文化を、他人の物差しだけで評価されてよいのでしょうか。ネグリチュードは、植民地支配や人種差別に対して、黒人の文化や経験の価値を自分たちで語ろうとした運動です。まず詩や言葉の運動として育ち、美術や文化政策にも関わりました。

実作品の画像は、まだ掲載していません。下の出典リンクから作品を確かめられます。参照図や説明図は、実作品の画像とは別に数えます。

作品・制作の例を見比べる。

01

騎手(Horseman)

紙に木炭

馬と人の姿を木炭で描いた作品です。独立後のセネガルで、新しい美術教育を担った画家の造形を知る入口になります。

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作品名(出典表記):騎手(Horseman)

パパ・イブラ・タル / 1965年 / 紙に木炭

スミソニアン所蔵2008-5-1、65.2×49.2cmの個体。

02

魔法の手をもつ詩人(Poete aux Mains Magiques)

綿・羊毛などのタペストリー

絵の図案が大きな織物となり、外交の贈り物にもなった例です。文化が国外へ伝わる仕組みも考えられます。

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作品名(出典表記):魔法の手をもつ詩人(Poete aux Mains Magiques)

パパ・イブラ・タル(図案)/タバール兄弟姉妹工房(織り) / 1969年 / 綿・羊毛などのタペストリー

1964年の委嘱、1969年頃の贈呈と作品の年を区別。所蔵番号84-7-1。

03

星をまく人(La semeuse d’étoiles)第5/8版

綿の縦糸・羊毛の横糸など

人物と星を織物に広げた作品です。思想を、そのまま文字で説明するのではない表し方として考えます。

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作品名(出典表記):星をまく人(La semeuse d’étoiles)第5/8版

パパ・イブラ・タル / 1970年代初め / 綿の縦糸・羊毛の横糸など

メトロポリタン美術館2025.119、261×263cm。別の版と混同しません。

もう少し知る:背景と、つながり

どんな背景で生まれた?

エメ・セゼール、レオポルド・セダール・サンゴール、レオン=ゴントラン・ダマスらが重要な役割を担いました。

セネガルでは、独立後の美術教育や、1966年にダカールで開かれた世界黒人芸術祭とも結びつきます。

ただし、アフリカの作家全員が同じ考え方を共有したわけではありません。

作品をよく見るための手がかり

色

パパ・イブラ・タルの織物では、線と色が人物の周囲へ広がります。これをアフリカ全体の共通配色とは考えません。

文字

詩の言葉と、美術の題名を並べて読むと、文化を自分で語ることへの関心が見えます。共通の書体はありません。

形・素材

《騎手》では、人と馬の姿をどう組み合わせるかを見ます。写実的に描くことだけが、文化を表す方法ではありません。

どこに、どう置く?

大きな織物は、糸を織る人々との共同の仕事でもあります。下絵の作者と、織った工房を分けて確かめます。

ほかの表現との、つながり

ネグリチュードは、一つの美術様式の名前ではありません。ダカール派という美術の流れとも関わりますが、思想、教育制度、個々の作品を同じものにしません。

いま、考えてみること

自分の文化を大切にするとき、誰の声を代表しているのでしょうか。一人の作品から地域全体を決めつけないことも、作品を見る大切な姿勢です。

調べた資料

  1. アントウェルペン現代美術館(エム・ハカ) ↗
  2. スミソニアン国立アフリカ美術館 ↗
  3. スミソニアン国立アフリカ美術館 ↗
  4. メトロポリタン美術館 ↗
  5. カディスト美術財団 ↗

セネガルのパパ・イブラ・タルの3作品から入る構成です。アフリカやカリブの美術全体、また思想への批判や異論を網羅しません。

作品・制作の例3件を紹介しています。実作品画像0点、参照・関連画像0点。画像の収集は継続中です。