本文試作・代表作の個別監査中 / 画像未収録 · 2026-10-30
地域・制作主体別の案内(単一の様式・運動ではない)
オーストラリアのFirst Nationsによる現代デザイン
Australian Indigenous contemporary design
- 年代
- 現代の実践/本項の検討作例:2019–2021年
- 地域
- オーストラリア/Mer・Torres Straitなど、作例ごとに地域を区別
この服やいすには、誰の話がある?
オーストラリアには、先住民の人々がつくる服や家具、アクセサリーがあります。
土地や暮らしに伝わる話を、いまの物づくりへつなぐ人たちがいます。
このページでは、いくつかの作品を見ていきます。
同じ国に住んでいても、文化やつくり手はさまざまです。
一つの模様を、すべての人々に共通する印とは考えません。
- 作品の記録を見るなら、絵をかいた人と、服にした人は誰でしょう。
- 竹や布などの材料は、その作品の土地や暮らしとどう関わっていますか。
ことばの意味を知る
- 先住民
- 別の地域から多くの人が移り住む前から、その土地で暮らしてきた人々。文化も言葉も、一つではありません。
02 — REPRESENTATIVE WORKS この動きを知るために選んだ作品
作品から、もっと知る。
作品の知名度や画像の入手しやすさだけで選びません。紹介したい作品と、調べて分かったことをまとめました。画像を載せられるかどうかは、別に確かめています。画像の利用許諾を確認できていないものは掲載していません。
衣服と家具から、具体例を3件選びました。すべての地域や共同体を代表する、決まったセットではありません。グラフィックや建築などは、まだ収録していません。全作品の画像の掲載許可と取得も、まだ完了していません。
01作品の内容を説明する見出し
絵の作者と服のデザイナーが協力した衣服
原題:Gifting of Country dress and scarf
絵を、身に着ける服へ。
絵をかいた人と、服を考える人が協力しました。
誰が絵をかき、誰が服にしたのか、二人の仕事を分けて見ます。
作品の所蔵元・解説ページで見る ↗原作品:作者権利あり・個別許諾未取得 / 複製:撮影・複製の商用許諾未取得
商用利用:未許諾・掲載不可 / 画像採用:保留
作品の記録と、詳しい説明
衣服・テキスタイル
Ngali/デザイン:Denni Francisco/布に用いる作品:Lindsay Malay、Warmun Art Centreとの協働 / 2021(Birrang resort 2022)
絵画を衣服へ作り変えるとき、作者とデザイナーがどう協力するかを見ます。WiradjuriのFranciscoとGijaのMalayは、それぞれの背景と役割を分けて考えます。
NGV2022.808.a-b。材料は絹とエラスタンです。制作年と、コレクションに示されたシーズンを区別します。
02作品の内容を説明する見出し
捨てられた網を使った、いす
原題:Ngumu Janka Warnti (All made from rubbish), high-back chair
捨てられた網を、いすの材料に。
アルミニウムの網と、馬に乗る道具に使う革からつくられました。
つくり手たちは、長い時間をかけて話し合い、形を考えました。
作品の所蔵元・解説ページで見る ↗原作品:作者権利あり・個別許諾未取得 / 複製:撮影・複製の商用許諾未取得
商用利用:未許諾・掲載不可 / 画像採用:保留
作品の記録と、詳しい説明
家具
Johnny Nargoodah/Trent Jansen(共同デザイン) / 2020
捨てられたアルミニウムの網と、鞍(くら)用の革を使った構造を見ます。長い期間の対話を通して、一緒に設計した過程にも注目します。
NGV2021.217。artist’s proof(作家のために確保された版)で、146.8×58.5×60cmです。共同制作者の背景と製作での役割は、引き続き一人ずつ確認します。
03作品の内容を説明する見出し
魚のうろこのような竹の部品を使う家具
原題:Gepi cabinet
竹の部品から、魚の話へ。
魚のうろこのような竹の部品を使う家具です。
Merという土地の魚や海との関わりを、複数の人が一緒に表しました。
作品の所蔵元・解説ページで見る ↗原作品:作者権利あり・個別許諾未取得 / 複製:撮影・複製の商用許諾未取得
商用利用:未許諾・掲載不可 / 画像採用:保留
作品の記録と、詳しい説明
家具・共同制作
Clay Sambo/Bobby Kaigey Snr/Nellie Passi/Mary Kaigey/Zane Sailor/Taukie Passi(Meriam) / 2019、Mer(Murray Island)
竹の鱗(うろこ)のような部材と、Merの魚や海との関係を結ぶ共同制作です。ある地域の物語を、First Nationsすべてに共通する飾りとは考えません。
2019年にNGVが制作を依頼しました。材料は竹、ポプラの合板、合成樹脂絵具です。寸法と収蔵番号は未確認です。Marep Pamleの全18名と、この家具の6名の作者を混同しません。
もう少し知る:時代や、つくり方の話
どんな時代に、何をつくった?
オーストラリアの先住民の人々は、いま、衣服や家具、ジュエリー、空間でどんな表現をしているのでしょうか。この項目は、異なる地域の集団や作者の制作を知る入口です。共通の色や模様で一つの様式にまとめるものではありません。誰の知識・土地・物語を、誰が協力し、誰の許可を得て伝えているかに注目します。
ヴィクトリア国立美術館(NGV)は、先住民を指すFirst Nationsの現代の制作を、さまざまな地域や表現方法に広がる活動として紹介しています。Ngaliの衣服では、服のデザイナーと、もとになった絵画の作者を分けて記録します。椅子では、異なる背景を持つ共同制作者の役割を確かめます。Merの竹家具では、地域の人々が集団として合意したことにも注意します。
01 — LOOKING CLOSELY 識別は、個別作品との照合から。
以下は観察のための問いです。すべての作品に共通する固定ルールや、未取得画像の実見結果ではありません。
COLOR色と、使った材料
全体に共通する「先住民らしい色」を決めないことが大切です。それぞれの作品の材料や色を見て、作者の説明と照らし合わせます。
TYPE文字をどう見せる?
文字の形だけで、どの民族の表現かを判断しません。集団の名称、言語、作者名、協力した人の名前を正確に読みましょう。
FORMどんな形で、どうつくる?
点を並べる描き方や、丸・四角などの模様を、すべての文化に共通する記号と考えないようにします。竹、革、印刷した布など、作品ごとに材料と作り方を確かめます。
COMPOSITIONどこに、どう置く?
衣服では、絵画をどのように布のデザインへ移したかを見ます。家具では、材料と組立て方、共同制作の関係に注目します。気に入った模様だけを集める見方では、その背景を取りこぼしてしまいます。
COMPARE
似ているところ、違うところ。
バウハウス(Bauhaus)のような一つの学校や、デ・ステイル(De Stijl)のような運動とは、まとめ方が違います。作品どうしを比べることはできます。ただし、異なる集団を一つの様式と見なして、優劣や発展の順番を付けることはしません。
項目を横に並べる ↗READ TODAY
現代作品を読むための比較視点
ここで取り上げるのは、いま行われている制作そのものです。文化を過去の伝統だけに閉じ込めず、共同制作者の役割を確かめます。Country(土地と、人々の文化や暮らしとの深い結び付き)との関係も重要です。商品を一緒に作る場合は、誰の仕事や知識なのかという表示にも注目します。画像の著作権に加え、文化の知識をどう扱うかにも配慮が必要です。このサイトでは、模様を許可なく自作の説明図に取り込みません。