# Stay Cool

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正規URL: https://djnaoyaman.github.io/cratediggin/tracks/the-roots-stay-cool.html

著者: [DJ Naoyaman](https://djnaoyaman.github.io/cratediggin/editor.html)

記事更新日: 2026-10-22T16:38:41+09:00（記事データのGit改訂記録）
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The Roots / 2004 / Philadelphia

## De La Soulの先に、Al Hirtへ戻る

「Stay Cool」が収められた2004年の『The Tipping Point』は、The Rootsのなかでも受け止められ方が分かれたアルバムだった。前作『Phrenology』の実験性から、より簡潔で親しみやすい曲へ重心を移したと評されたからだ。その変化の中で「Stay Cool」は、発売当時のAllHipHopでも聴きどころに挙げられた。大きな方向転換を論じる評判の中から、一曲に立ち止まるための入口になる。

参考資料：[AllHipHop — 2004年7月のアルバム評](<https://allhiphop.com/reviews-music/the-tipping-point/>) / [Albumism — The Tipping Point回顧](<https://albumism.com/features/the-roots-the-tipping-point-album-anniversary>)

制作を担ったのはMelvin Lewis。配信クレジットには、ミックスのBob Powers、録音のJon Smeltzも並ぶ。The Rootsというバンド名の内側には、曲ごとに異なる制作陣の組み合わせがある。「Stay Cool」をその単位で捉えると、生演奏の集団というイメージだけでは見えにくい仕事の分担に気づく。Black Thoughtの声を中心に据えた曲を、プロデュース、録音、ミックスの各工程が支えている。

参考資料：[Qobuz — The Tipping Point曲別クレジット](<https://www.qobuz.com/us-en/album/the-tipping-point-the-roots/0007502101777>)

一方、題名の「クールでいろ」は、単なる気楽さの勧めとしてだけは読めない。Albumismが取り上げたBlack Thoughtのヴァースには、警察による暴力や地域の厳しい状況が現れ、逆境の中で平静を保つ姿勢が重なる。親しみやすい形式と社会的な緊張は、同じ曲の中に収まっている。音楽のとっつきやすさから入り、声が何に対して冷静でいようとしているのかへ戻ると、タイトルの意味も変わってくる。

参考資料：[Albumism — The Tipping Point回顧](<https://albumism.com/features/the-roots-the-tipping-point-album-anniversary>)

Al Hirtの「Harlem Hendoo」へ戻る道もある。Oliver Wangは2004年6月のSoul Sidesで、「Stay Cool」とDe La Soulの「Ego Trippin’ Pt. 2」を、同じ録音を受け継ぐ曲として並べた。そのうえで、The Rootsによる使用を先輩De La Soulへの目配せと読んでいる。後半はWangの批評であり、制作陣が意図を語った証言ではない。同じ素材へ別々の時代の曲から戻れることが、ここでの具体的な聴き比べの入口になる。

参考資料：[Soul Sides — Al Hirt、De La Soul、The Rootsを結ぶ2004年の記事](<https://soul-sides.com/2004/06/from-nowhere-al-hirt-harlem-hendoo.html>)

## 制作背景

### 制作

公式配信はProducer: Melvin Lewisと記載。Bob Powersはミックス、Jon Smeltzは録音。

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参考資料: [The Roots — UMG公式配信クレジット](https://www.youtube.com/watch?v=KyQFEbcVO-c)
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### 発売

The Tipping Pointは2004年7月13日発売。

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参考資料: [The Roots — UMG公式配信クレジット](https://www.youtube.com/watch?v=KyQFEbcVO-c)
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### サンプルの履歴

2004年のAllHipHop評と後年のAlbumismがAl Hirt素材とDe La Soulの使用曲を結びつける。

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参考資料: [AllHipHop — 2004年7月のアルバム評](https://allhiphop.com/reviews-music/the-tipping-point/) / [Albumism — The Tipping Point回顧](https://albumism.com/features/the-roots-the-tipping-point-album-anniversary)
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## サンプル元

Al Hirt — Harlem Hendoo

Albumismが曲名を明記。当時評もAl Hirt引用を確認。

## 出典

- [The Roots — UMG公式配信クレジット](https://www.youtube.com/watch?v=KyQFEbcVO-c)
- [AllHipHop — 2004年7月のアルバム評](https://allhiphop.com/reviews-music/the-tipping-point/)
- [Albumism — The Tipping Point回顧](https://albumism.com/features/the-roots-the-tipping-point-album-anniversary)
- [The Music Box — 2004年9月号](https://www.musicbox-online.com/rt-tip.html)
- [Qobuz — The Tipping Point曲別クレジット](https://www.qobuz.com/us-en/album/the-tipping-point-the-roots/0007502101777)
- [Be With Records — Al Hirt / Soul In The Horn再発解説](https://www.bewithrecords.com/products/al-hirt-soul-in-the-horn-lp)
- [Soul Sides — Al Hirt、De La Soul、The Rootsを結ぶ2004年の記事](https://soul-sides.com/2004/06/from-nowhere-al-hirt-harlem-hendoo.html)

## Al HirtからDe La Soulを経て届く「Harlem Hendoo」

「Stay Cool」の引用元「Harlem Hendoo」は、Al Hirtの1967年作『Soul in the Horn』に収録されている。再発レーベルBe Withは、作曲家Paul Griffinと編曲家Teacho Wiltshireの関与に触れながら、Hirtのソウル・ジャズへの展開を紹介する。さらに同曲を用いた作品として、De La Soul「Ego Trippin’ (Part Two)」とThe Roots「Stay Cool」をともに挙げている。

この結びつきは後世の発見だけではない。『The Tipping Point』発売前の2004年6月、Soul SidesはAl Hirt、1993年のDe La Soul、そして新曲「Stay Cool」を一つの記事に並べていた。元曲へさかのぼる道と、先に引用したヒップホップ作品を経由する道が、当時から重ねて聴かれていたのだ。The Rootsのサンプリングは、古い録音だけでなく、それを発見し直してきた聴き手の記憶にも接続している。

参考資料: [Be With Records — Al Hirt \/ Soul In The Horn再発解説](<https://www.bewithrecords.com/products/al-hirt-soul-in-the-horn-lp>)

## 評価が割れたアルバムで、二つの評が拾った一曲

2004年7月のAllHipHop評は、『The Tipping Point』を従来よりも正攻法の作品と捉えながら、「Stay Cool」を「Don’t Say Nuthin’」と並ぶ優れた曲として挙げた。Al Hirtの引用とDe La Soulとの関係に触れ、聴き覚えのある素材を新鮮に扱う力を評価している。実験性が控えめになったことを、そのまま創意の後退とは見なさない読み方だった。

同年9月のThe Music Box評はもっと厳しい。アルバム全体には、親しみやすさと平凡さの間で揺れているという不満を示した。それでも「Stay Cool」は、Al Hirtを用いたジャジーな聴きどころとして残されている。アルバムへの総評が一致しなくても、一曲には共通の評価点が見つかる。当時の二つの文章を並べると、この曲が作品全体への賛否を越えて耳に残ったことが分かる。

参考資料: [AllHipHop — 2004年7月のアルバム評](<https://allhiphop.com/reviews-music/the-tipping-point/>)
