# The Anthem

<!-- ARTICLE_METADATA -->
正規URL: https://djnaoyaman.github.io/cratediggin/tracks/lootpack-the-anthem.html

著者: [DJ Naoyaman](https://djnaoyaman.github.io/cratediggin/editor.html)

記事公開日: 2026-10-17

記事更新日: 2026-10-22T16:44:47+09:00（記事データのGit改訂記録）

解説確認日: 2026-10-17
<!-- /ARTICLE_METADATA -->

Lootpack / 1998 / Oxnard

## 宣言を支える、鍵盤の切り貼り。

AlbumismのJesse Duckerは「The Anthem」を、見せかけのラッパーを批判し、自分たちのヒップホップを打ち出す曲と読んでいる。同時に彼が評価するのは、Madlibがピアノとオルガンの打音を切り貼りした制作だ。言葉の宣言と、断片を組み直す手仕事を並べて捉える批評である。これは評者による聴き取りで、使用レコードや機材を本人が明かした証言とは分けたい。

参考資料：[Albumism — Jesse Ducker「Soundpieces\: Da Antidote\!」再訪（2024更新）](<https://albumism.com/features/lootpack-debut-album-soundpieces-da-antidote-album-anniversary>)

「The Anthem」は、Madlib、Wildchild、DJ RomesからなるLootpackがStones Throwで発表した最初のシングルだ。レーベルの作品紹介は、自主プレスの『Psyche Move』に続く一枚と位置づけている。回顧記事が示す順番は、1998年の本EP、そして翌1999年の『Soundpieces: Da Antidote!』。後年のMadlibの名声から逆算するより、まず三人組が自分たちの作品を広く送り出した局面として置きたい。

参考資料：[Stones Throw — 『The Anthem』公式解説・収録曲](<https://www.stonesthrow.com/store/the-anthem/>) / [Stones Throw／Wax Poetics — MadlibとDOOMの活動史（2004年）](<https://www.stonesthrow.com/news/blunted-on-beats/>)

品番STH2013の内容は、表題曲、「Lost Art」、Tha AlkaholiksとDefariを迎えた「Likwit Fusion」、そして各曲のインストという組み合わせである。複数のラップ曲を紹介すると同時に、その音の土台だけを取り出せる構成になっている。12インチはアルバムの予告だけではない。グループの曲、仲間との接続、ビートを別々の入口として差し出す、独立した小さな作品集でもある。

参考資料：[Stones Throw — 『The Anthem』公式解説・収録曲](<https://www.stonesthrow.com/store/the-anthem/>)

同じStones Throwの案内によれば、「Lost Art」は後に『Loopdigga EP』へ再収録された。こうした枝道まで辿ると、「The Anthem」の周囲には、アルバム本編だけでは見えない制作の広がりがある。表題曲を単独の代表作として覚えるのもいいが、最初のシングルの全体を見渡すことで、Lootpackが何を自分たちの看板とし、誰と並んで登場しようとしたのかをより具体的に考えられる。

参考資料：[Stones Throw — 『The Anthem』公式解説・収録曲](<https://www.stonesthrow.com/store/the-anthem/>)

## 制作背景

### Stones Throwでの最初のシングル

レーベルは品番STH2013の『The Anthem』を、LootpackのStones Throw第1弾であり、自主盤『Psyche Move』に続く作品と説明している。

<!-- SOURCE_REFERENCES -->
参考資料: [Stones Throw — 『The Anthem』公式解説・収録曲](https://www.stonesthrow.com/store/the-anthem/)
<!-- /SOURCE_REFERENCES -->

### 三曲とそれぞれのインスト

表題曲、「Lost Art」、「Likwit Fusion feat. Tha Alkaholiks & Defari」のヴォーカル版とインスト版を収録。「Lost Art」は後に『Loopdigga EP』にも再収録された。

<!-- SOURCE_REFERENCES -->
参考資料: [Stones Throw — 『The Anthem』公式解説・収録曲](https://www.stonesthrow.com/store/the-anthem/)
<!-- /SOURCE_REFERENCES -->

## サンプル元



## 出典

- [Stones Throw — 『The Anthem』公式解説・収録曲](https://www.stonesthrow.com/store/the-anthem/)
- [Stones Throw／Wax Poetics — MadlibとDOOMの活動史（2004年）](https://www.stonesthrow.com/news/blunted-on-beats/)
- [Apple Music — 『The Anthem EP』公式配信](https://music.apple.com/us/album/the-anthem-ep/1824319653)
- [MusicBrainz — 『The Anthem』リリース情報](https://musicbrainz.org/release/33420fae-4cf2-3aa2-b34f-708c4584a192)
- [Stones Throw — Lootpack公式バイオグラフィー](https://www.stonesthrow.com/lootpack)
- [Stones Throw／Elemental — Madlib本人の初期活動回想（2003年）](https://www.stonesthrow.com/news/madlib-elemental-2003/)
- [Stones Throw／Elemental — Wildchildが語る制作の自由（2003年）](https://www.stonesthrow.com/news/wildchild-in-elemental-magazine/)
- [Albumism — Jesse Ducker「Soundpieces: Da Antidote!」再訪（2024更新）](https://albumism.com/features/lootpack-debut-album-soundpieces-da-antidote-album-anniversary)

## 契約の決め手は、音を自分たちで決められること

2003年のElementalの取材で、WildchildはStones Throwと組んだ理由を、創作上の決定権を保てることに求めている。レコードを早く出したい気持ちはあっても、自分たちの音を他人に決められる形は避けたかった。Peanut Butter Wolfとの合意を経て、作品を外へ届けることと、制作を自分たちの手に残すことが両立したという説明だ。

同じ取材でWildchildが辿る出発点は、Madlibと一緒に踊っていた時期から、フリースタイル、家のパーティー、クラブ、デモ制作へと続く。だから「The Anthem」をプロデューサー一人の実験の前段階としてのみ扱うのは狭い。MCとDJが現場を重ねて得た感覚を、自分たちで決定できるレコードへ移す。その集団の積み重ねを前提にすると、Stones Throw第1弾という位置づけの重みが変わる。

参考資料: [Stones Throw／Elemental — Wildchildが語る制作の自由（2003年）](<https://www.stonesthrow.com/news/wildchild-in-elemental-magazine/>)

## 「Likwit Fusion」が残す、デモテープからのつながり

MadlibのElementalでの回想によると、WildchildがロサンゼルスのバーベキューでKing TeeとTashに出会い、Lootpackのデモを渡したことがTha Alkaholiksとの仕事につながった。そこから「Mary Jane」の制作や「WLIX」への参加へと関係が広がる。本EPに「Likwit Fusion」が収まり、Tha AlkaholiksとDefariの名前が並ぶのは、単発の豪華ゲストというより、以前からの交流を示す具体的な手がかりになる。

もう一方でStones Throwの公式紹介は、Peanut Butter Wolfが自主盤をカレッジ・ラジオで耳にし、グループを探したと記している。手渡しのテープとラジオに流れるレコードという、異なる経路が次の仕事を生んでいた。「The Anthem」の周囲を掘るなら、Madlibの後の別名義へ直行するだけでなく、『Psyche Move』やTha Alkaholiksとの録音へ戻る道もある。曲が世に出る前の人間関係まで含めて、初期Lootpackの輪郭が見えてくる。

参考資料: [Stones Throw／Elemental — Madlib本人の初期活動回想（2003年）](<https://www.stonesthrow.com/news/madlib-elemental-2003/>)
